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日本TI、業界初シリアルLVDSインターフェイス搭載の16ビット、 2 MSPSのSAR ADCを発表

2006年08月23日

日本TI | 日本TI、業界初シリアルLVDSインターフェイス搭載の16ビット、 2 MSPSのSAR ADCを発表

  SCJPR-06-067 2006年8月23日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、シリアルLVDSインターフェイスを搭載した業界初の16ビット、2 MSPS(2メガサンプル/秒)のSAR(逐次比較型)ADC(アナログ-デジタル・コンバータ)製品ファミリ、『ADS8413』および『ADS8410』を発表しました。これらの新製品はデジタル雑音を低減すると同時に最高200 Mbps(200メガビット/秒)のデータ伝送レートを提供するシリアルLVDS出力を使用しています。『ADS8413』および『ADS8410』は医療用計装、通信、データ・アクイジション、クローズド・ループ・システムをはじめとする高速・高精度のアプリケーションに最適です。本件に関する詳細は http://www.ti.com/sc06143(英文)から参照できます。

『ADS8413』は疑似バイポーラ、差動入力を提供するほか、DC(直流)精度を犠牲にせずに、-107dB(デシベル)のTHD(全高調波歪み)特性、92dBのSNR(信号-雑音比)、±1LSBのINL(積分非直線性誤差)など、最高のAC(交流)性能を提供します。『ADS8410』はユニポーラ、シングルエンド入力で、-98dBのTHD特性、87.5dBのSNR、±1LSBのINLを提供します。

各デバイスに搭載のLVDSインターフェイスは、同一バス上で複数のデバイスをデイジー・チェーンまたはカスケード(縦続)接続できるよう設計されています。『ADS8413』および『ADS8410』は、2MSPS動作時に290mW(ミリワット)と低い消費電力を提供するほか、次の2種類のパワー・セーブ・モードも提供します。より低いスループットで使用する場合、napモードによって消費電力を大幅に節約できます。また、デバイスを使用しない場合、ハードウェア・パワー・ダウン・モードによって、消費電力を5μW(マイクロワット)まで低減できます。

TIではADCのアナログ入力を駆動する『THS4031』広帯域アンプ、シリアルLVDSをパラレル・データに変換する『SN65LVDS152』デ・シリアライザをはじめ、高速、高精度のアプリケーション向けに、最先端のシグナル・チェーン・ソリューションを提供しています。

『ADS8413』および『ADS8410』の主な特長
項目 ADS8410 ADS8413
分解能 16ビット 16ビット
サンプル・レート(最大値) 2 MSPS 2 MSPS
アーキテクチャ SAR SAR
シングルエンド入力チャネル 1  
差動入力チャネル   1
消費電力(代表値) 290 mW 290 mW
バイポーラ入力形式   疑似バイポーラ
SINAD(信号-雑音+歪比) 87 dB 92 dB
SNR(信号-雑音比) 87.5 dB 92 dB
SFDR 101 dB 113 dB
DNL(微分非直線性誤差、最大値) 1.5/-1 LSB 1.5/-1 LSB
INL(積分非直線性誤差、最大値) ±2.5 LSB ±2 LSB
INL(最大値) 0.0038 % 0.003 %
ノー・ミッシング・コード性能 16 ビット 16 ビット
アナログ電源電圧 AV/DD(最小値) 4.75 V 4.75 V
アナログ電源電圧 AV/DD(最大値) 5.25 V 5.25 V
デジタル電源電圧 DV/DD(最小値) 2.7 V 2.7 V
デジタル電源電圧 DV/DD(最大値) 5.25 V 5.25 V
入力信号形式 電圧 電圧
入力電圧範囲 ±Vref(4.2 V) ±Vref(4.2 V)
電源電圧 2種類 2種類
出力 LVDS LVDS
ピン/パッケージ 48ピンQFN 48ピンQFN

  • SNR(信号-雑音比)
    • 『ADS8413』: 92 dB(入力周波数 10 kHz)
    • 『ADS8410』: 87.5 dB(入力周波数 10 kHz)
  • THD(全高調波歪み)
    • 『ADS8413』: -107dB(入力周波数 10 kHz)
    • 『ADS8410』: -98dB(入力周波数 10 kHz)
  • INL(積分非直線性)
    • 『ADS8413』: ±1 LSB(代表値)、±2 LSB(最大値)
    • 『ADS8410』: ±1 LSB(代表値)、±2.5 LSB(最大値)
  • DNL(微分非直線性)
    • 『ADS8413』: +0.7/-0.5 LSB(代表値)、+1.5/-1 LSB(最大値)
    • 『ADS8410』: +0.8/-0.5 LSB(代表値)、+1.5/-1 LSB(最大値)
  • ユニポーラ差動入力範囲
    • 『ADS8413』: -4 V ~ +4 V
    • 『ADS8410』: 0 V ~ +4 V
  • リファレンスを内蔵
  • リファレンス・バッファを内蔵
  • LVDSシリアル・インターフェイス: 200 Mbps
  • オプションの200 MHzの内蔵インターフェイス・クロック
  • 出力データ・フレーム: 16ビットおよび8ビット
  • フルスピード動作時もデータ遅延なし
  • 消費電力: 290 mW(2 MSPS動作時)
  • napモードの消費電力: 125 mW
  • パワー・ダウン・モード時の消費電力: 5μW
  • アプリケーション: 医療用計装機器、高速データ・アクイジション・システム、高速クローズド・ループ・システム、通信機器など

価格と供給について
『ADS8413』および『ADS8410』は現在出荷中で、TI および販売特約店から供給されます。パッケージは48ピンQFNパッケージです。1,000個受注時の単価の参考価格は『ADS8413』が24.05ドル、『ADS8410』が23.00ドルです。評価モジュールも供給中です。

TIの最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』のダウンロードに関しては、http://dataconverter.ti.com/ (英文)から参照できます。

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