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日本TI、超音波装置の開発に向けたデモンストレーション・キットを発表

2006年08月09日

日本TI | 日本TI、超音波装置の開発に向けたデモンストレーション・キットを発表

 
市場投入時間を短縮する高集積、8チャネルのデモンストレーション・キット
  SCJPR-06-064 2006年8月9日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、超音波機器の開発時間を短縮し、市場投入時間の短縮ならびにコストの低減を実現する、超音波システム向けの高性能信号処理チェーンのデモンストレーション・キットとして、『TUS5000』EVM(評価モジュール)を発表しました。このデモンストレーション・キットは、超音波の受信プローブの出力信号を高性能の可変ゲイン・アンプおよびADC(アナログ-デジタル・コンバータ)によって処理する、全機能内蔵の8チャネルのアナログ受信信号処理チェーンを提供し、超音波のビーム形成アプリケーションにおいて試作作業を迅速化できます。

今回発表された『TUS5000』EVM(評価モジュール)は4個の2チャネル内蔵可変ゲイン・アンプである『VCA2615』ならびに、LVDSシリアル出力を備えた8チャネルADCである『ADS5272』を搭載し、高性能クロック・シンセサイザ/ジッタ・クリーナである『CDCM7005』から『ADS5272』に65MHz(メガヘルツ)のクロックを供給します。この『CDCM7005』からの内部クロックはバイパスさせる設定も可能です。設計者は超音波受信プローブをはじめとする個々のアナログ信号の入力回路を『TUS5000』EVMに接続し、TIのアナログ・チェーン・ソリューションの性能を迅速に評価できます。また、このEVMを使用することによって、お客様のデジタル・ビーム形成回路を使用して得られた出力を分析し、より高度な試作を行うことができます。

高い集積度の『VCA2615』、『ADS5272』ならびに『CDCM7005』をワンボードに搭載した『TUS5000』EVMは、チャネル数および性能を向上しながらシステム全体の大きさを低減するデモンストレーション・キットです。

『ADS5272』ADCおよび『VCA2615』アンプは、それぞれ71.1dBFS(ディービー・フルスケール)のSNR(信号-雑音比)ならびに0.7nV/√Hz(ナノボルト/√ヘルツ)というクラス最高の低雑音性能を実現し、より高い画像品質をエンドユーザに提供します。1チャネルあたり277mW(ミリワット)という低消費電力の『ADS5272』と『VCA2615』の組み合わせは、ポータブル、ミッドレンジおよび高性能の超音波アプリケーションに最適です。設計者は、オンボードの『MSP430』マイクロコントローラを使用することによって『VCA2615』のプログラム機能の利点を活用でき、超音波プローブのさまざまな入力条件において高い性能のシステムの試作・検討を実施できます。

さらに『TUS5000』EVMキットをリファレンス・デザインとして使用することによって、全機能内蔵の信号処理チェーンをまとめて入手できるほか、TIのシステムに関する専門知識および、高速デザイン向けの全機能に対応する製品群、ツール、技術サポートの利点をフルに活用できます。

『TUS5000』EVMキットに搭載された『ADS5272』のシリアルLVDS出力をパラレル・データに変換し評価するためには、TIの『ADSDESER-50』EVMをはじめとするデ・シリアライザ回路が必要です。

価格と供給について
『TUS5000』EVMは現在出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。『TUS5000』EVM(ユーザーズ・ガイドを含む)の価格は299ドルです。また現在、『ADSDESER-50』EVM(データシートおよびユーザーズ・ガイドを含む)も供給中で、価格は399ドルです。
 
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