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ニュースリリース

TI、新DLP チップ『.65 WXGA DarkChip3 』を発表

2006年08月08日

~プロジェクタのコントラスト比を20%以上向上が可能に~
SCJPR-06-063 2006年8月8日
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は、多様化する最新プロジェクタの市場ニーズに対応しつつ、美しい画像や動画投影に不可欠な高コントラスト性能を提供するDLP® チップの新製品『.65WXGA DarkChip3™ 』を発表しました。同製品はWXGA(1280×768)の高解像度を備え、従来のDLP フロント・プロジェクタと比較して約20%以上、コントラスト比を向上させることが可能です。このため、フロント・プロジェクタ製品において、より色鮮やかで、かつ自然な映像を実現します。今後、同チップを採用したフロント・プロジェクタ製品が市場投入される予定です。

『.65WXGA DarkChip3™ 』DLPチップは、高いコントラスト比をリードし続けるTIのDLPテクノロジーでの取り組みの一環となるものです。最新の技術により、DLPチップに敷き詰められているミラーとミラーの間隔を狭くし、ミラーの表面積を実質的に広げつつ、コントラストに有害な迷光(めいこう)注1を抑えています。またミラー下部のコーティングの改良により、迷光(めいこう)をさらに削減しています。さらに90%以上の大きな開口率を実現したことで、『DarkChip3™ 』ではピクセル間の隙間を感じさせない、シームレスな映像を投影できます。

DLPテクノロジーの数々の特長は、『DarkChip3™ 』テクノロジーの登場によりさらに強化されました。応答速度の速さ、自然な色合いをスクリーン上に映し出す優れた色再現性、安定した画質、そして黒が際立つ高いコントラスト比といった特長は、DLPプロジェクタ製品に高い付加価値をもたらします。

DLPチップの中心には220万個の超微細なミラーが配列され、ランプからの光を反射させているため、白はより白く、黒はより深く、映像を表現することが可能です。DLPチップ自体が持つ高コントラスト性能により、他方式で採用されているシーン連動型のランプ絞り機構等を用いなくても、どのようなシーンにおいても安定して高いネイティブ・コントラスト性能を実現できます。
DLP テクノロジーは、画素間が狭く非常に高速なスイッチング・スピードによってなめらかな映像が実現できることに加え、長期間美しい映像が低ランニングコストで得られる「画質安定性」、オリジナルに忠実な色再現を実現、「高画質」および「薄型・軽量デザイン」など、高い付加価値をエンドユーザーに提供します。

DLP テクノロジーについて
テキサス・インスツルメンツのDLP ディスプレイ・テクノロジーは鮮明で明るくシャープな映像を提供し、ビジネス、家庭、プロフェッショナルおよびデジタルシネマ用映写機(DLP Cinema® )向けの大画面HDテレビやプロジェクタなどに採用されています。現在世界75社以上の企業がDLPテクノロジーを採用した製品を設計、製造、販売しております。すべてのDLPチップの中核には、最大200万個の極小ミラーが敷き詰められており、これらが超高速スイッチとして機能することで高解像度・高信頼性を誇るフルカラー画像を作り出します。DLP テクノロジーは、そのチップ・アーキテクチャと高速な応答速度という独自の特長によって、スムーズな画像と動きの速い動画の優れた再生機能を実現します。TIでは1996年初頭の量産開始から現在までDLP サブシステム累積出荷台数1,000万台を記録しました。

注1 光学機器内で、正規の屈折や反射以外の要因で生じる結像に有害な光。