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日本TI、UHF帯ICタグ用チップの量産出荷を開始

2006年08月01日

日本TI | 日本TI、UHF帯ICタグ用チップの量産出荷を開始

次世代業界標準「EPC Gen2」に対応、UHF帯RFIDの普及を促進
  SCJPR-06-060 2006年8月1日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、UHF帯ICタグ用RFIDチップ『Gen2シリコン』の量産出荷を開始すると発表しました。標準化団体であるEPCglobal Inc™ よりGeneration 2 標準(以下、EPC Gen 2標準)の認証を受けました。先端的なシリコン・デザインにより、ICタグの処理性能が向上しました。

『Gen2 シリコン』は、アナログプロセスとしては最先端の130nm(ナノメートル)プロセスで製造され、RF(無線)信号のやりとりに要する電流をより効率的に変換するためのショットキー・ダイオードを組み込んでいます。この結果、低消費電力ながらチップの読み込み精度が高いシリコン・チップが実現しました。また、工場や倉庫などではEMI(電磁妨害)の問題が生じがちですが、『Gen2 シリコン』はそのような場所でもRFの消費電力を最低レベルに落として書き込みができます。

TIのGen 2 テクノロジをベースとするUHF帯RFIDでシステムを構築した場合、ユーザは生産・流通チャネルの中を移動するケースやパレットの情報を、的確に読み込むことが出来ます。チップからリーダへの読み取り精度の向上により、ユーザはサプライ・チェーン・オペレーション上の全てのポイントにおいて製品やパッケージをより精確に追跡できるようになり、流通フローを改善できます。またTIのチップは、標準モードでのオペレーションと、高精度読み取りモードでのオペレーションをサポ-トしており、より広範囲からの読み取りが可能です。結果としてユーザは、RFIDリーダの設置場所や設定に煩わされることなく、より有益な結果と最大限に高い読み込み精度を手軽に実現できます。

『Gen2 シリコン』の主な顧客は、ICタグのインレイ・メーカ、ラベル・メーカ、パッケージング・メーカなどです。顧客がより柔軟に製品を設計できるよう、TIでは『Gen2 シリコン』を次の三つの形状で提供します。

  • ベアウエハ:さまざまな後工程処理(フォーム・ファクターへの加工)に対応
  • プロセス済みウエハ:市販のインレイ*にそのまま実装可能
  • ストラップ付きシリコン・チップ:アンテナを自社で製造しているラベル・メーカおよびパッケージング・メーカ向け

なおTIは、顧客が『Gen2シリコン』の性能を最大限に引き出すラベルやタグを開発できるよう、アンテナのリファレンスデザイン(参照設計)を提供しています。

TIのUHF/リテイル・サプライ・チェーン担当ディレクターであるトニー・サベッティ(Tony Sabetti)は次のように述べています。「ボックス・メーカ、ラベル・メーカから消費財のディストリビュータに至るまで、EPC Gen2タグのユーザとなる企業は、自社の関わるサプライチェーンを強化すべく、RFIDシステムにそれぞれ異なるニーズや期待を持っています。TIのテクノロジにより、ユーザはそれぞれの物流に合った、最適なフォーム・ファクター(形状)を活用できます。TIはGen2チップを、多くのユーザに利便性や柔軟性を提供できるよう、さまざまな形態で供給します」

TIの『Gen2』シリコンは、標準化団体であるEPCglobal™ の認証を取得しています。これは同製品が2004年12月に批准されたEPCglobal Gen2エア・インタフェース・プロトコル標準に沿ったテストを受け、動作が確認されたことを示します。192ビットメモリを集積し、EPCglobal Gen 2およびISO/IEC 18000-6cの仕様に完全準拠するこの製品は、ICタグの標準要件のみならず、通信速度を向上させる機能として"block write"および "block erase"コマンドの追加機能も提供しています。

なおTIのGen2チップおよびストラップについては、同社のウェブサイト(http://www.tij.co.jp/rfid 日本語)もあわせてご参照ください。

TIのRFIDについて
TIはRFIDトランスポンダおよびリーダ・システムを統合的に供給する世界最大のメーカです。大手半導体メーカとしての優れた製造能力とパッケージング技術を備えたTIは、RFID分野のビジョナリー・リーダであると共に、RFIDアプリケーションの新規市場開拓および国際標準化においても主導的な役割を果たしています。TIのRFIDに関する詳細は、同社のホームページ(www.ti-rfid.com 英語)、または日本TIのホームページ(http://www.tij.co.jp/rfid 日本語)をご参照ください。

※ TI-RFidは、Texas Instrumentsの商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。