2006年06月28日
日本TI | 日本TIがモータ制御、デジタル電源、センサ制御向け低価格32ビットDSP新製品を発表
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日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、『TMS320F280xx』DSPベースのコントローラ4製品を発表しました。主な用途はモータ制御、デジタル電源、インテリジェント・センサ制御です。処理性能と集積度に優れたDSPコントローラを低価格設定で投入することにより、MCU(マイクロ・コントローラ)からの置き換え需要を促す狙いです。 1,000個受注時の単価(推奨販売価格)は3.25ドルからです。本件に関する詳細は、TIのホームページ(英語)からご参照できます(http://www.ti.com/lowcost280xx)。 表:F28xシリーズ 新製品一覧
特許出願中の高分解能PWMを使った豊富なポートフォリオと高集積ペリフェラル 『F280x』シリーズのデバイスはすべて、32ビット幅のデータ・パスとコード密度を高める16/32ビット混合命令セットを採用し、優れた処理能力を発揮します。また、信号入力からオンチップの12ビットA/Dコンバータ、エンコーダ(QEP:quadrature encoder pulse)インタフェース、タイマ・キャプチャ/コンペア、最大10系統の独立したPWMチャネルによる信号出力にいたる完全な制御システム機能により、他に類を見ないシステム統合を実現しています。なおデバイスごとに、通信インタフェースとしてCANとI2C、UART、SPIの各ポートを備えています。 『F280x』シリーズの新製品4種はすべて、150ピコ秒(1ピコ秒=1兆分の1秒)の高分解能を持つPWM(パルス幅変調)技術を採用しています。高分解能PWMは、100KHz(キロヘルツ)の制御ループで16ビット、同1.5MHz(メガヘルツ)で12ビットの高精度を実現します。これによって、よりクリーンなパワー出力と高いパワー密度を兼ね備え、かつ磁気部品を小型化させた、より発熱量の少ない小型の電源制御システムの設計が可能になります。これらの利点は、高い許容度とより高速な過渡応答、リップルの振幅低減が必要となるAC/DC整流器などの用途に不可欠です。 特に白物家電などのモータ制御用途では、3相モータのセンサレスベクトル制御などの高度な制御技術の実装に必要な32ビットの処理性能を活用しながら、高集積や低デバイス・コストによってシステム全体のコストを低減できます。たとえば、プロセッサの演算量が多いセンサレスベクトル制御を使用すれば、設計者のニーズを満たすためにシステムに必要なモータや電力回路の小型化・低コスト化が可能です。 なおいずれも、『F2808 eZdsp』スタータ・キット(『TMDSEZS2808』)を使用した設計が可能です。『F2808 eZdsp』スタータ・キットの推奨価格は60,900円(税込み)で、TIの販売特約店を通じて購入できます。同キットは、必要なハードウェア・ツールとTIの『Code Composer Studio™ 』統合開発環境(IDE)、アプリケーション・ソフトウェアで構成されています。また、専門的なトレーニングや豊富なオンライン・サポートも用意されており、組み込み制御システムの開発をすぐにでも始めることが可能です。本件に関する詳細はwww.tij.co.jp/c2000toolから参照できます。
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※TMS320C2000はTIの商標です。その他全ての商標ならびに登録商標はそれぞれの権利者に帰属します | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||