2006年04月27日
日本TI | 日本TI、有機ELおよび白色LED向けに2出力の昇圧型DC/DCコンバータを発表
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日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、高効率、2出力の昇圧(ブースト)型DC/DCコンバータ、『TPS61140』および『TPS61150』を発表しました。これらの新製品はIC(集積回路)と1個の外付けインダクタの構成のみで、6個の白色LED(発光ダイオード)を2系統駆動できます。また入力電圧範囲は3 V(ボルト)~6 V、出力電流は0.7 A(アンペア)であり、現行の折り畳み型携帯電話において、有機ELを使用するサブディスプレイおよび白色LEDを使用するメインLCD(液晶ディスプレイ)のバックライトの駆動に最適です。本件に関する詳細は http://www.ti.com/sc06093 (英文)から参照できます。 『TPS61140』は外付け抵抗によって個々の出力電圧および電流レベルを設定できます。さらに、出力チャネルの選択ピンによって、2系統の出力チャネル(電圧出力、及び電流出力)を個別または同時にOn/Offでき、設計者により高い柔軟性を提供します。 『TPS61140』の電圧出力のみを選択すると、PFM(パルス周波数変調)制御の昇圧型DC/DCコンバータが広い負荷範囲に渡って高効率の電力変換を実現します。また電流出力のみを選択した場合、1.2 MHz動作のPWM(パルス幅変調)制御によって出力電流を最大にできます。さらに、選択ピンに外部からのPWM信号を入力することによって出力電流を減少させ、白色LEDの光量を調整できます。 高効率の白色LEDバックライト駆動回路を実現する『TPS61150』 1.2 MHzと高いスイッチ周波数の昇圧型DC/DCコンバータ、『TPS61150』は2系統の安定化電流出力を提供し、折り畳み型携帯電話のサブおよびメイン・ディスプレイに使用されるLCDバックライトの白色LEDを駆動できます。『TPS61150』は『TPS61140』と同様に、選択ピンにPWM信号を入力することによって出力電流を減少させることができます。またISETピンにアナログ電圧を加えることによっても同様の動作が可能で、白色LEDの光量を調整できます。『TPS61150』は1.2 MHzの固定スイッチング周波数を使用しており、出力リップルを低減させると共に、PFM制御によって発生する可聴雑音を防止できます。『TPS61150』は2系統の出力を備え、ディスプレイおよびキーパッドのバックライトを駆動できます。また2系統で合計12個までの白色LEDを駆動でき、大型ディスプレイのバックライトも駆動できます。 『TPS61140』および『TPS61150』は、高いレベルの電力変換効率と設計の柔軟性を保持しながら、外付けの能動型電力素子を不要としています。これらのデバイスはパワーMOSFETおよびパワー・ダイオードを内蔵しています。さらに、高いスイッチング周波数によって、外付けインダクタおよびコンデンサを小型化でき、実装面積を削減します。 『TPS61140』の主な特長 白色LEDおよび有機EL用のシングル・インダクタ、27V、700mA出力の1.2 MHz昇圧型DC/DCコンバータ
『TPS61150』の主な特長 白色LED用のシングル・インダクタ、27V、700mA出力の1.2 MHz昇圧型DC/DCコンバータ
価格と供給について 『TPS61140』および『TPS61150』は現在、量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。これらの製品は小型の 3 mm 角 QFNパッケージで供給され、1,000個受注時の単価は『TPS61140』が1.85ドル、『TPS61150』が1.65ドルです。両製品の評価モジュールも提供されます。アプリケーション・ノート、改訂版の『Power Management Selection Guide』のダウンロードに関しては、http://power.tij.co.jp (日本語)から参照できます。 TIは高性能アナログICとDSPに注力しています。2005年のTIのアナログ半導体市場でのマーケット・シェアは世界第1位となっています(米Databean社の2006年3月速報値による)。 |
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