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日本TIがオーディオ向けDSPの新製品を発表オンキヨーのAVアンプ新製品に採用

2006年04月13日

日本TI | 日本TIがオーディオ向けDSPの新製品を発表 オンキヨーのAVアンプ新製品に採用

オーディオ製品の高機能化・高音質化に対応
ホームステレオからカーナビまで、ハイファイ音楽をより身近に
SCJPR-06-040 2006年4月13日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、同社の高性能オーディオDSPプラットフォームである Aureus™ (読み:オーリアス)ファミリの新製品2点を発表しました。
新製品『TMS320DA707』(以下『DA707』)と『TMS320DA705』(以下『DA705』)は、Aureusファミリの中でも特に、機能、音質、コスト優位性の3つのバランスに優れた製品です。対象となるアプリケーションは、マルチ・チャンネルでのデコード処理を要する普及価格帯のオーディオ製品全般です。AVレシーバ、DVDレシーバ、HTiB(一体型ホームシアターシステム)、セットトップボックス、ミニコンポ、HDTV、AV機能つきカーナビゲーション・システム等があります。
本件に関する詳細は、www.ti.com/performanceaudio6 (英文)から参照できます。

オンキヨー株式会社、事業開発本部副本部長、奥田 伸明氏は次のように述べています。「TIの新しいAureus DSPは、当社の普及価格帯のオーディオ製品ラインナップにとって理想的なソリューションです。Aureusの採用により、コスト効率を踏まえながら、より先進的な機能を追加するなど製品を容易にカスタマイズすることができました。ホームシアター市場は大変競争が激しく、当社はお客様の潜在需要を喚起するような、より優れた特長を備えた製品を提供していきたいと常に考えています。TIのAureus DSPはそうした目標に向かう上で当社を後押ししてくれるものです」

顧客の期待に応えるコストと性能
新製品『DA705』と『DA707』は、デコーダ、ポスト・プロセッシング、 システム・フレームワーク等、最適化されたソフトウェア・ソリューションと共に提供されます。『DA705』向けの高性能オーディオ・ソフトウェア・ソリューションとしては、業界標準の各種デコーダ(Dolby® Digital EX, DTS-ES 96/24, AAC)や、ポスト・プロセッシング関連(Dolby Pro Logic® IIx, NEO:6, Bass Management)があります。さらにTIが独自に開発した高い付加価値を持つ、ルーム・シミュレータ、グラフィック・イコライザ、マトリックス・プロセッサ等も提供されます。

製品特長:『DA705』
『DA705』は家電全般の中でも特に普及価格帯製品向きのソリューションです。部品コストの優位性という点だけでなく、外付けのSDRAMを使わずに最適化されたソフトウェア・ソリューションを実行できるため、システムコスト全体を下げることができます。『DA705』の採用によりメーカ各社は、入門レベルのオーディオシステムにおいても、96 kHz でのポスト・プロセッシングができるDTS 96/24デコーダ、10バンドのグラフィック・イコライザ、18種類のプリセット・サラウンド・モード、7.1チャンネルの出力など各種の高機能な仕様を製品に搭載できるようになります。

製品特長:『DA707』
『DA707』DSPは外付けのSDRAMをサポートしており、オーディオ製品メーカはより自由に各種のカスタマイズや差別化を図る事ができます。またTIのパフォーマンス・オーディオ・フレームワークはモジュール方式を採用しているので、最終製品の差別化に役立つようなTIのポスト・プロセッシング関連モジュールを容易に追加できます。これらのモジュールには、TIバーチャル・サウンド(2つのスピーカでサラウンド効果を創出)、TIベース・ブースト(低音域のレスポンスを向上)、TIパーフェクト・プレイバック(オーディオ圧縮機能を向上)があります。また、Aureus DSPのサードパーティー各社(Audyssey Labs, SRS Labs, Neural Surround , Dolby Laboratories など)のモジュールや、メーカが独自に開発したIPも追加できます。

Aureus DSPについて
Aureus DSPの製品ファミリは、32/64ビットの浮動小数点処理でプログラマブルなDSPとソフトウェア・ソリューション一式とで構成されており、マルチ・チャンネルのデコーダ処理を要するアプリケーション全般に対応しています。TIは2005年8月に、Aureus 『DA7xx』シリーズの高性能品である『TMS320DA710』と『TMS320DA708』を発表しました。これらの製品はマルチ・チャンネル・オーディオ機器の中でも特に中・上位機種の設計時に必要なハードウェアならびにソフトウェアを、開発者に提供します。またこれら製品と共に、業界標準の各種デコーダやポスト・プロセッシング関連の最適化されたソフトウェア・ソリューションも供給されます。これにより、高性能かつ独自のオーディオ・プロセッシング・アルゴリズムを搭載した上で、より製品のカスタマイズに必要な性能上の余裕を残すことができます。

インテリジェント・デザインにより開発・量産コストを同時に削減
新しい『DA707』と『DA705』は、他の『DA7xx』や既存の『DA6xx』とソフトウェアの互換性があるだけでなく、高性能ラインである『DA708』ともピン互換性を確保しています。高価格帯製品向けの『DA708』と普及価格帯製品向けの『DA707』や『DA705』を、共通のハードウェア・デザインとして最終製品に組み込むことができます。
『DA708』、『DA707』および『DA705』の3製品は、それぞれピン互換性があり、DSP、SDRAM、パラレル・フラッシュ、マルチ・チャンネル・オーディオ入出力といった各種システムを、2層基板上に設計できます。この結果、マルチ基板と比較して、量産コストが大幅に節約されます。ピン互換性を確保した製品ファミリとインテリジェントなチップ設計により、開発と量産コストの両方を引き下げ、かつ市場投入までの期間の短縮も実現します。

ツールとサポートについて
『DA707』と『DA705』はTIの統合開発環境である『Code Composer Studio™ (CCS) 』IDEに対応しています。またTIではサードパーティー各社やODM(相手先ブランド設計製造業者)各社からなる充実したネットワークを整えており、各種ソフトウェアのカスタマイズから最終製品まで広範囲にわたってサポートが可能です。

供給について
『TMS320DA705』と『TMS320DA707』はいずれも量産出荷中です。両製品とも250 MHz、144ピン のTQFP パッケージで供給されます。
デジタル・オーディオ・プロセッサである全てのAureusシリーズは自動車業界基準のQ100認証を取得しています。TIは低消費電力Class-Dオーディオ・アンプ、高精度ADC、高精度DAC、サンプル・レート・コンバータ、マイク用プリアンプ、シングル・デュアル出力LDOレギュレータ、低電圧DC/DCコンバータ、供給電圧レギュレータといったアンプと共にオーディオ・アプリケーション用の高性能アナログとミックスド・シグナル・コンポーネントを広範囲で提供しています。

※AureusおよびCode Composer StudioはTexas Instrumentsの商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。