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TIとARM携帯機器のセキュア・アプリケーションの開発を加速

2006年04月12日

日本TI | TIとARM 携帯機器のセキュア・アプリケーションの開発を加速

 
市場のリーダーが携帯電話業界に対する共通のセキュリティ・フレームワークを提供
  SCJPR-06-039 2006年4月12日
※本ニュースリリースは、日本テキサス・インスツルメンツ株式会社、アーム株式会社の共同リリースです。

米テキサス・インスツルメンツ社(本社:米国テキサス州ダラス、以下TI)と英ARM社(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:横浜市港北区、代表取締役社長:西嶋貴史、以下ARM)は、業界に対して統一されたモバイル・セキュリティ技術を提供するために協力体制をとり、標準的に使用できる、相互運用性と伸張性のあるフレームワークを備えた、モバイル・セキュリティ市場のアプリケーションおよびサービスの実現への取り組みを発表しました。この一環として、TIはARM® TrustZone® ソフトウェアおよびアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を、市場で定評のある自社のM-Shield™ モバイル・セキュリティ テクノロジーのフレームワークに統合します。

TrustZoneソフトウェアを共通で採用することにより、携帯電話メーカーおよびセキュア・アプリケーションの開発者は、即時に標準ベースのプログラミング・インタフェースを使って携帯機器市場に対応することができるため、この協力体制を通じて、TIとARMは、広く一般に普及する上で堅牢なセキュリティが必要となる携帯機器用の新たなレベルのエンドユーザ・アプリケーションを実現できます。これらのアプリケーションには、音楽、映像、TV、Eコマースおよびロケーションベースのサービスやどこでも仕事ができるサービスなどの豊富なマルチメディア・コンテンツがあげられます。

現在のセキュリティ・アプリケーションは高度にカスタマイズされたソリューションであり、携帯電話機のそれぞれの統合作業には、リソースを大量に使う開発、テスト、統合および展開の時間が必要となります。TIのM-Shieldモバイル・セキュリティ テクノロジーは、システムレベルのソリューションであるため、携帯機器市場に特化されているほか、携帯電話機のセキュリティを確保するためにハードウェアとソフトウェアのセキュリティ技術の組み合わせを最適化し、サービス・プロバイダやお客様が望むレベルのセキュリティを提供します。M-Shieldモバイル・セキュリティ テクノロジーは、今日世界中で広く採用されているOMAP™ プロセッサとOMAP-Vox™ プロセッサにおける主要なセキュリティ技術です。

ARMのエンベデッドソフトウェアビジネス、ゼネラルマネージャであるLance Howarthは、次のように述べています。「様々なイニシアチブを通じて通信事業者や機器メーカーの皆様から寄せられたより強力な標準的モバイル・セキュリティ・ソリューションへの要望を受けて、無線携帯電話市場はARM TrustZone技術に期待しています。この技術では、オープンでプラットフォームに依存しないフレキシブルなセキュリティ・フレームワークが提供されます。TIと当社とのパートナーシップを通じ、当社のTrustZoneソフトウェアは、業界のニーズに沿った真の効果的なセキュリティ・ソリューションを構築するための基盤としての役割を果たしてきました。このような連携により、ワイヤレス・エコシステムは業界全体で採用されている相互運用が可能なセキュリティのための共通基盤によるメリットを得ることになります。」

TIの携帯電話システム・ソリューション担当マーケティング・ディレクタであるAvner Goren氏は、次のように述べています。「セキュリティ製品における標準がないことによって、個別のネットワークや、場合によっては特定の携帯電話に対して特化した保護のメカニズムを作成する必要が生じています。これは、往々にして時間とコストがかかるプロセスです。TIのシステムレベルのM-Shieldモバイル・セキュリティ テクノロジーとTrustZoneソフトウェアおよびAPIによって、当社のOMAPおよびOMAP-Voxプロセッサを採用した携帯電話向けの堅牢かつフレキシブルなアプリケーション環境を提供するモバイル・セキュリティのオープン・フレームワークが提供されます。」

ワイヤレス業界は、先進のセキュリティ・アプリケーションのためのコストを大幅に抑えながら、相互運用性、ポータビリティおよび開発スピードの迅速化を実現するセキュリティ環境を必要としています。信頼できるソフトウェア実行環境における業界リーダーのTrusted Logic社は、TrustZoneソフトウェアで使用されている技術開発における主要なパートナーでした。TrustZoneソフトウェアをM-Shieldモバイル・セキュリティ テクノロジーに導入することによって、OMTPグループ、コンテンツ・マネジメント・ライセンス・アドミニストレイター(CMLA)および連邦情報処理規格(FIPS)などによる要件に対する幅広い製品ポートフォリオ全体のセキュリティ準拠および認証を促進するアーキテクチャが提供されます。

Trusted LogicのCEOであるDominique Bolignano氏は次のように述べています。「モバイル・コンテンツの複雑化が進み、生産コストがかさむようになっているため、セキュリティの不備による収益への影響はコンテンツ作成者にとって重要な懸念です。TrustZoneソフトウェアおよびAPIを、すでに成功しているTIのM-Shieldモバイル・セキュリティ技術に採用することによって、オープンかつ相互運用性のあるモバイル・セキュリティ・システムが実現します。」

ARM社概要
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、デジタル家電、画像、自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジタル製品のコアとなる技術をデザインしています。ARMが提供する総合的な製品には、16/32 ビット組込みRISC マイクロプロセッサ、データエンジン、3Dプロセッサ、デジタルライブラリ、組み込みメモリ、ペリフェラル、ソフトウェア、開発ツールならびにアナログ機能や高速インターフェース製品が含まれます。 ARM は、ARMの幅広いパートナーコミュニティと共に、信頼性の高い製品を迅速に市場へ投入するためのトータルシステムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供しています。ARMについて詳しくはARM社Webサイトをご覧ください。(http://www.jp.arm.com/

※ ARMlとTrustZoneはARM社の登録商標です。OMAP, OMAP-VoxとM-Shieldは、Texas Instrumentsの商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。「ARM」とは、ARM Holdings plc、その事業会社であるARM Limited、各地域の子会社であるARM INC.、ARM KK、ARM Korea Ltd.、ARM Taiwan、ARM France SAS、ARM Consulting (Shanghai) Co.Ltd.、ARM Belgium N.V. 、AXYS Design Automation Inc、AXYS GmbH、ARM Solutions Pvt. LtdおよびARM Physical IP, Inc.の全部または一部を意味します。