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日本TI、低コストに最適化された『TPS40K 』 DC/DCコントローラ製品を発表

2006年03月14日

日本TI | 日本TI、低コストに最適化された『TPS40K(tm) 』 DC/DCコントローラ製品を発表

~モジュールおよびオンボード電源向けに、低電圧、高電圧、広範囲の
入力電圧範囲をサポートする降圧型 DC/DC コントローラ製品~
SCJPR-06-026 2006年3月14日
image 日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、『TPS40K™ 』降圧型DC/DC コントローラ製品、4品種を発表しました。これらの製品は、モジュールおよびオンボード電源向けに低コストに最適化され、少ないピン数でセット・トップ・ボックス、工業用制御、サーバー、分散型電源システムなどの設計の簡素化に役立ちます。

『TPS40200』: 広入力電圧範囲で使用可能なコントローラ
『TPS40200』は非同期 PWM(パルス幅変調方式)降圧型コントローラであり、4.5 V(ボルト)~ 52 Vという幅広い入力電圧範囲ならびに、最低出力電圧 0.7 Vという特長を備えています。『TPS40200』は電圧フィード・フォワードによる電圧モード制御を行っており、入力電圧範囲全体に渡り、入力電圧の変動に対する補償回路の設計が簡素化できます。『TPS40200』は 8 ピン SOICパッケージに、UVLO(電圧低下ロックアウト)、プログラマブルのクローズド・ループ・ソフト・スタート、短絡保護をはじめ、現在の電源システムに必要な様々な制御機能および保護機能を搭載しています。

『TPS40200』は電源システムの設計時に、スイッチング周波数を 35 kHz(キロヘルツ)~ 500 kHzの範囲でプログラミングできるため、デザインを変換効率またはソリューション全体の大きさに対して最適化できます。さらに、スイッチング周波数は外部クロックに同期させることもできます。また 200 mA(ミリアンペア)のFET駆動用ドライバ を内蔵しており、小型~中型のパワー FET を直接駆動できます。

■『TPS40200』の主な特長
  • 入力電圧範囲: 4.5 V ~ 52 V
  • 出力電圧範囲: 0.7 V ~ 46 V
  • 出力電流 200 mAのPチャネル FET ドライバを内蔵
  • 電圧フィード・フォワード補償
  • UVLO(電圧低下ロックアウト)
  • スイッチング周波数: プログラマブル、35 kHz ~ 500 kHz
  • プログラマブルの短絡保護機能
  • 自動復帰の過電流フォルト機能
  • プログラマブルのクローズド・ループ・ソフト・スタート
  • リファレンス電圧: 0.7 V +1%/-1.4%(Ta=25℃)
  • 外部クロック同期が可能
  • 小型の8 ピン SOIC(D) パッケージ
  • アプリケーション: 工業用制御機器、分散型電源、DSL/ケーブル・モデム、スキャナ、通信機器など

『TPS40041』: 低入力電圧で動作する電圧モード制御のコントローラ
『TPS40041』は3 mm 角の 8ピン SON パッケージに内蔵され、スイッチング周波数が 600 kHz(固定)の同期整流、降圧型、電圧モード PWM コントローラであり、2.25 V ~ 5.5 V の入力電圧範囲から、0.59 Vの最低出力電圧を発生します。『TPS40041』はソフト・スタートおよび短絡保護などの機能も内蔵し、小型パッケージによって性能を低下させずに非常に小さな実装面積のPOL(ポイント・オブ・ロード、負荷に接近して配置される分散型)電源を実現できます。

■『TPS40041』の主な特長
  • 入力電圧範囲: 2.25 V ~ 5.5 V
  • 最低出力電圧: 0.59 V
  • スイッチング周波数: 600 kHz (固定)
  • 電圧モード制御
  • ソフト・スタート機能
  • 短絡保護
  • 小型の3 mm 角 8ピン SON パッケージ
  • アプリケーション: セット・トップ・ボックス、POL電源回路、ASIC の電源など

『TPS40222』: 3 mm 角の小型パッケージに内蔵された 1.6 A、1.25 MHzのコントローラ
『TPS40222』はハイサイド(高電圧側)制御 FET を内蔵し、3 mm角の 6 ピン SON パッケージに内蔵された非同期型コントローラであり、4.5 V~8 Vの入力電圧範囲で動作します。最低出力電圧は 0.8 Vです。1.25 MHz(メガヘルツ)と高い周波数のスイッチング動作により、より小型の電源を実現できます。『TPS40222』は電流モード制御方式で、周波数フォールドバック付きのパルスごとの電流制限機能を内蔵し、出力短絡状態に対する保護機能を提供します。

■『TPS40222』の主な特長
  • 入力電圧範囲: 4.5 V ~ 8 V
  • 出力電圧範囲: 0.8 V ~ 入力電圧の 90 %
  • 出力電流(SWノード): 0 A ~ 1.6 A
  • スイッチング周波数: 1.25 MHz (固定)
  • リファレンス電圧: 0.8 V ±1 %
  • オン抵抗 250 mΩ(ミリオーム)の制御用Nチャネル MOSFET を内蔵
  • スロープ補償内蔵の電流モード制御
  • ソフト・スタート機能を内蔵
  • ループ補償を内蔵
  • 短絡保護
  • 過熱シャットダウン
  • 高い変換効率: 最高 92 %
  • 小型の3 mm 角 SON パッケージ
  • アプリケーション: ディスク・ドライブ、セット・トップ・ボックス、POL電源回路、ASIC の電源など

『TPS40190』:中間入力電圧で動作する電圧モード制御のコントローラ
『TPS40190』は低コストに最適化され、アダプティブ・ゲート・ドライブ制御の同期整流、降圧型、電圧モード制御方式のコントローラです。4.5 V ~ 15 V の入力電圧範囲で、スイッチング周波数は 300 kHz(固定)です。またコントローラおよびドライバ回路を駆動するための5 V 出力のリニア・レギュレータもオンチップで内蔵しています。『TPS40190』の最低出力電圧は 0.6 Vであり、コストに厳しい要件を持ち、5 V、12 V などの標準的なバス電圧からの安定した出力を必要とするアプリケーションに最適です。さらに『TPS40190』は、オンチップの過電流保護、内蔵のソフト・スタート・ランプ回路、それに専用のイネーブル入力ピンの機能も備えています。

■『TPS40190』の主な特長
  • 入力電圧範囲: 4.5 V ~ 15 V
  • スイッチング周波数: 300 kHz (固定)
  • リファレンス電圧: 0.591 V ±1 %
  • 電圧モード制御
  • 内部回路、ドライバ回路用の 5 V リニア・レギュレータを内蔵
  • 短絡保護のスレッシュ・ホールドを選択可能
  • 出力プリバイアス状態に対応可能
  • ソフト・スタート機能を内蔵
  • N チャネル MOSFET 用のブートストラップ・ドライバを内蔵
  • アダプティブ・ゲート・ドライブを内蔵
  • ブートストラップ・ダイオードを内蔵
  • スイッチング損失を減少させる 1.2 A ドライバ
  • 小型の3 mm 角 10 ピン SON パッケージ
  • アプリケーション: ケーブル・モデム CPE 、デジタル・セット・トップ・ボックス、グラフィック・カード、オーディオ・カード、サーバーなど

価格と供給について
現在、上記の『TPS40K』コントローラ製品は量産出荷中で、TI および販売特約店から供給されます。使いやすい『TPS40K Designer Software』、評価モジュール、アプリケーション・ノートに関しては http://power.tij.co.jp(日本語) から参照できます。下表に各製品の入力電圧範囲、最低出力電圧、パッケージ、1,000 個受注時の単価を示します。

製品名 入力電圧範囲 最低出力電圧 パッケージ 単価
TPS40200 4.5 V ~ 52 V 0.7 V 8 ピン SOIC 0.55 ドル
TPS40041 2.25 V ~ 5.5 V 0.59 V 8 ピン SON 0.65 ドル
TPS40222 4.5 V ~ 8 V 0.8 V 6 ピン SON 0.70 ドル
TPS40190 4.5 V ~ 15 V 0.59 V 10 ピン SON 0.99 ドル


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