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日本TI、デジタル・カメラ市場向けの『DaVinci 』(ダヴィンチ)テクノロジーを発表

2006年03月02日

日本TI | 日本TI、デジタル・カメラ市場向けの『DaVinci(tm) 』(ダヴィンチ)テクノロジーを発表

~高速な高画質処理とHDビデオ撮影を実現~
SCJPR-06-020 2006年3月2日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、デジタル・カメラ市場向けの『DaVinci』(ダヴィンチ)テクノロジーを発表しました。同社のデジタルAV向け『DaVinci』を、特にデジタル・カメラ・アプリケーション用に最適化させたものです。
デジタル・カメラ向け『DaVinci』テクノロジーは、プロセッサ、ソフトウェア・ライブラリ、サードパーティ各社の提供によるカメラ専用アルゴリズム群によって構成されます。さらにサードパーティ各社からサポートとソフトウェア、ツールが提供されます。
『DaVinci』テクノロジーは、カメラ・メーカーに向けて、専用ロジックを使用した場合(ハードワイヤド・ソリューション)に匹敵する高い処理性能と、ソフトウェアによる機能拡張性(プログラマビリティ)の双方を提供します。
本件に関する詳細はhttp://www.ti.com/dscinfo(英文)から参照できます。

TIのデジタル・カメラ・ソリューションズ・グループ、米国マーケティング・マネージャのカニカ・ファレル(Kanika Ferrell)は次のように述べています。「デジタル・カメラ市場に向けてダヴィンチ・テクノロジーを提供することは、単なる半導体プロバイダを越えた存在であろうとするTIの努力と、この分野に対するコミットメントを示すものです。TIは、カメラ・メーカー各社が、カメラ全体を熟知したパートナーを求めていることを理解しています。実際、TIにはメーカーが開発時に遭遇するであろう、あらゆる問題を解決するためのチームがあります」

新プロセッサにより高品位な写真撮影が可能に
新しいダヴィンチ・テクノロジーをベースとしたプロセッサは、高いパフォーマンス性能をもち、いつも高画質な写真を撮ることができるようになります。これによってカメラ・ユーザは、静止画やHDビデオの高画質かつ高速処理を得ることができます。なお新プロセッサはカメラ・メーカーに対しても、独自のIPを入れ込むスペースも残します。

新プロセッサは最高 16 MP(メガピクセル、16 MP = 1,600 万画素)の解像度をサポートすると共に、30 フレーム/秒を超える速度での720p 解像度HDビデオの撮影を可能にします。
カメラ・メーカーには、完全にカスタマイズされたソフトウェア・パイプラインの使用、または最高75 MP/秒の画像処理を行うハードワイヤド・パイプラインによるイメージ処理モードという二つの能力を同時に提供します。
このHDビデオ機能はカメラの簡単再生機能、PCモニタ、またはDLP® HDTVなどのHDテレビからも画像を取得できます。

高機能カメラ製品をサポート
『DaVinci』プロセッサの処理能力は、デジタル一眼レフカメラに匹敵する画像処理性能を備えたカメラの製品化を実現しながら、さらに次のような進歩した機能を提供します。

  • ISO 3200などの高いフィルム感度においてノイズ除去を行い、低露出の環境でも美しい画像を提供します。
  • 赤目現象を除去することができます。
  • ビデオから高画質の静止画を得られるため、エンドユーザーはいつも高品質な撮影を行うことができます。
  • ビデオと画像の両方で高い安定度が得られ、ピンボケや手振れを防止できます。
  • 撮影した画像をカメラ単独で編集する機能を提供します。カメラ・ユーザはPCを使用せずにカメラ単独で写真やプリントを直接編集できます。
  • 撮影した画像をワイヤレス送信する機能によって、ケーブルの接続が不要になります。

この高い柔軟性をもつプロセッサによって、カメラ・メーカー各社は、簡単、迅速、かつコスト効率よく最終製品の差別化をはかることができます。これまでソフトウェアによるプログラマブル・ソリューションを使用するカメラ・メーカーは、ハードワイヤド・ソリューションに比較して高い柔軟性が得られる反面、アルゴリズムによる処理のため処理速度が低いという制約を受けていました。この新型プロセッサを使用することによって、基本的な画像処理はリアルタイムで実行できます。

ダヴィンチ・テクノロジーを採用するカメラ・メーカーは、メーカー独自のIPをソフトウェアの追加・拡張という形でカスタム化することにより、競合他社との差別化を図ることができます。加えて、TIの802.11 b/g WLANソリューションを、市場投入時間を遅らせることなくシームレスに組み込むことが可能です。