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日本TI、USBスティック型のマイコン開発ツールを出荷開始、“フル機能ながら価格は従来品の7分の1”超低消費電力MCU『MSP430F2013』の開発・評価を支援

2006年02月23日

日本TI | 日本TI、USBスティック型のマイコン開発ツールを出荷開始、“フル機能ながら価格は従来品の7分の1” 超低消費電力MCU『MSP430F2013』の開発・評価を支援

  SCJPR-06-018 2006年2月23日
image 日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、同社の超低消費電力マイクロコントローラ(MCU)製品の開発・評価ツール、『eZ430-F2013』の出荷を本日より開始しました。1個あたり2,800円(税込み)で販売します。『eZ430-F2013』は、市販のUSBフラッシュメモリのような小型ケース内に、TIの超低消費電力MCUである『MSP430F20xx』製品の開発・評価に必要なツールを全て収めています。またスティック内のターゲット・ボードの分離が可能です。このターゲット・ボードをお客様のシステムに組み込むことで、『eZ430』で開発したプログラムを即座に実機上で動作/検証することが可能です。使い勝手の良い開発ツールを供給することにより、開発作業に要する時間・手間等を大幅に削減しつつ、価格も従来品の約7分の1と顧客の負担を大幅に軽減します。
『eZ430-F2013』開発ツールに関する詳細は、http://www.tij.co.jp/ez430から参照できます。

MCU開発ツール『eZ430-F2013』の特長
『eZ430-F2013』は、USBスティック状のケース内に、フル機能のUSBスティック型エミュレータと『MSP430F2013』ターゲット・ボードを格納します。開発者はこのツールをPCのUSBポートに接続するだけで使用できます。マイコンの開発ボードには通常、PCとボードをケーブルでつなぎ、電源コードから電力供給するなどの準備が必要ですが、これらが一切不要となるため、時間・手間および開発スペースも大幅に省くことができます。
また一般的な評価ボードやツールと異なり、『eZ430』では『MSP430F2013』ターゲット・ボードを簡単に分離できます。このターゲット・ボードをお客様のシステムに組み込むことで、『eZ430』で開発したプログラムを即座にお客様の実機上で動作/検証することが可能となります。さらに『eZ430』では、TIの画期的な「Spy-Bi-Wire」方式デバッグ・インターフェイスを採用し、USBスティック型エミュレータとターゲット・ボードを2本の信号線(電源とグラウンドを含めると計4本)で接続しています。これにより、非常にコンパクトでありながら高性能なMCU開発ツールを実現、かつ安価に提供できるようになりました。

ターゲット・ボードでは、業界標準となっている2.54mmピッチのスルーホールを活用する事で『MSP430F2013』の14本のピン全ての機能が利用可能です。さらにLEDを搭載し、開発作業のフィードバックを即座に認識できます。

『eZ430-F2013』の構成
『eZ430』には、『IAR Embedded Workbench (Kickstart版) 』統合開発環境(デバッガ、アセンブラ、Cコンパイラつき)が添付されます。この統合開発環境は、現在『MSP430』MCU製品全般の開発に用いられており、既存のコードや過去のノウハウを最大限活用できます。
なおTIのWebサイト(http://www.ti.com/msp430)には、C言語やアセンブラの100種類以上のソースコード・サンプルが揃っており、開発・評価作業を支援します。
『eZ430』に搭載されている『MSP430F2013』は、14ピン(もしくは16ピン)の小型パッケージに16ビットΣΔ型ADコンバータを内蔵した業界初の汎用MCUです。さらにI2C通信機能もそなえ、測定機器、携帯型計装機器、インテリジェント・センサなどの、小型かつバッテリ搭載型の機器に最適なMCU製品です。

TIの超低消費電力マイクロコントローラ『MSP430』について
『MSP430』は、TIが開発した16ビットRISCマイコンです。1995年の出荷開始以降、業界でも群を抜く超低消費電力を特長として、ヨーロッパやアメリカを中心に全世界で採用されています。数年前からフラッシュメモリに全面移行しており、現行の拡販製品はすべてフラッシュメモリ製品がベースとなっています。2004年には『MSP430F2xxシリーズ』を発表。以前の当社製品と比較して、CPUの速度を2倍(16MHz)にしながらも、待機時の消費電力は約半分(1μA以下)に、立ち上がり時間を6分の1に短縮し、同時に各種周辺機能を強化させました。なお『MSP430』シリーズの全製品はコード互換性を確保しています。

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