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ニュースリリース

TIがチップコン社の買収を完了

2006年01月27日

ご参考資料(米国時間2006年1月24日発表)日本語訳 CORPPR-06-003 2006年1月27日

テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は本日、近距離低消費電力RF(無線周波数)トランシーバの設計で業界大手のチップコン社(Chipcon)の買収を完了したことを発表しました。今回の買収により、TIは自社の高性能アナログ製品の品揃えを拡充します。またTIは、業界をリードするZigBee™対応ソリューションから、革新的な低消費電力無線アプリケーションを実現する、独自のRFIC製品群まで、幅広く顧客に提供することができるようになります。本件の詳細については、TIのホームページ www.ti.com/chipcon-pr(英語)をご参照ください。

今回の買収により、業界をリードするチップコン社のRFトランシーバ製品群、技術サポートならびに開発ツールが、TIの高性能アナログ半導体技術、アプリケーションに対する知識や経験、および販売網と組み合わせられます。これによってTIは顧客に対して、低消費電力性を備えた、包括的な無線ソリューションを提供できるようになります。チップコン社の製品群は、TIの既存の高性能アナログ、パワー・マネジメント、超低消費電力MCU(マイクロ・コントローラ)から成る製品ポートフォリオを補完します。

チップコン社は独自の、また業界標準の双方の無線技術において強固な地位を築いており、コンシューマ・アプリケーション(ワイヤレス・キーボード/マウス、ワイヤレスVoIPソリューション、遠隔管理、ゲーム機器用アクセサリー、アクティブRFIDシステム等)および家庭内、ビル内のオートメーション(警報システム、セキュリティ・システム、自動計測器、その他の監視・制御システム等)の両市場に向けて製品を供給しています。

チップコン社の製品ラインは、監視・制御アプリケーション向け無線技術の標準規格「ZigBee」におけるTIの立場を強化します。チップコン社は2.4GHz(ギガヘルツ)帯IEEE802.15.4準拠でZigBee対応のRFトランシーバを初めて発表した会社です。同社はまた、世界で初めての「真の」ZigBee準拠システム・オン・チップ(SoC)ソリューションを発表し、最近では同製品に位置予測情報機能を追加しています。チップコン社はZigBee準拠の開発プラットフォームの提供を開始した最初の会社であり、RFトランシーバ、業界を牽引するZigBee対応型プロトコル・ソフトウェアであるZスタック、開発ツールや実績のあるリファレンス・デザインなど、「ワン・ストップ・ショップ」としてZigBeeソリューションを提供しています。

チップコン社はまた数多くの無線アプリケーションに向けて、広範囲に渡る独自の低消費電力・高性能CMOS RFIC製品群を、300~1,000MHz(メガヘルツ)と2.4GHz ISMバンド対応で提供します。この製品ポートフォリオには、トランシーバのみならず、真のSoCソリューションも含まれます。競合他社のSoCと異なり、同社の製品群は高集積によりチップ1個で設計者が必要とする全てを提供し、メモリを外付けする必要がなく、最終製品の市場投入までの期間を短縮すると共に、低コスト化、最終製品の小型化を実現します。

チップコン社はTIの100パーセント子会社として、ノルウェーのオスロにある本社と、米国カリフォルニア州サンディエゴのソフトウェア設計センターで営業を継続します。TIは買収にあたり約2億ドルを支払います。