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日本TI、デジタル・テレビのオーディオ特性を向上する高効率の新世代Class-Dステレオ・オーディオ・パワー・アンプを発表

2006年01月18日

日本TI | 日本TI、デジタル・テレビのオーディオ特性を向上する高効率の新世代Class-Dステレオ・オーディオ・パワー・アンプを発表

~トータル40Wの出力を外付け放熱器なしで実現~
SCJPR-06-012 2006年1月18日
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日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、 DTV(デジタル・テレビ)向けに、Class-D ステレオ・オーディオ・パワー・アンプ、『TPA3100D2』および『TPA3101D2』を発表しました。これらの新製品は高効率の Class-D 動作ならびに、ボツ音などの雑音を最小にする機能、低い全高調波歪み、低い EMI(電磁干渉)などをはじめ、業界をリードするオーディオ性能を提供し、メーカー各社においてDLP® テクノロジー搭載のHDTV(高品位テレビ)、LCD(液晶パネル)ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイなどを搭載する中型および大型画面のDTVの開発サイクルを迅速化します。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/tpa3100d2(日本語)から参照できます。

『TPA310xD2』はオン抵抗を低く抑えることが可能なプロセスを使用し、発熱を最小限に抑えることができたため、従来製品ではトータルで20Wまでが限界だった出力を、40Wまで放熱器無しで実現することが可能になりました。『TPA3100D2』は8 Ω のスピーカを駆動する場合には 92 %の効率を実現し、片チャネルあたり最高20 W(ワット)、トータルで40Wの連続ステレオ出力を提供します。また『TPA3101D2』は『TPA3100D2』とピン互換性を持ち、片チャネルあたり最高10 Wのステレオ出力を提供します。両製品共に最小 4 Ω(オーム)までの定格負荷を駆動できます。

『TPA310xD2』は入力段に独自のテクノロジーを採用することにより、従来製品に比べて電源投入時、電源切断時のボツ音レベルを1/10以下に抑えることが可能になりました。 また、これらの製品は10 V(ボルト)~ 26 Vと広い電源電圧で動作し、従来の製品よりも高い電圧で動作するので、 LCD バックライト用電源による動作も可能です。自動復帰オプション付きの過熱保護および短絡保護も内蔵し、最高の信頼性ならびに頑強性を持つステレオ・オーディオ・パワー・アンプ機能を提供します。これらの製品は 特許となっている独自の変調方式を採用し、またスルーレート、デッドタイムの制御を最適化することによりEMIを最小限に抑えることが可能です。リファレンス・デザインのレイアウトは、米国FCC(連邦通信委員会)の Part 15 Class B に規定される要求条件ならびに、CE(Conformite Europeenne)の CISPR 22 規定への適合性を確認済です。

『TPA3100D2』および『TPA3101D2』は設計を簡素化し、開発期間を短縮するので、TV メーカー各社は製品の差別化および市場投入時間の削減に集中できます。これらの製品はピン互換性を備えており、『TPA3101D2』の採用後、『TPA3100D2』に変更することによって製品のオーディオ出力を片チャネル当たり 20 W まで容易にアップグレードでき、貴重な設計時間を節約できます。

TIのアナログ・オーディオ・パワー・アンプのマネージャのギャリー・ライヒマス (Gary Reichmuth) は次のように述べています。「このたびの発表により、TI の TV 向けアンプ製品ラインアップに『TPA3100D2』および『TPA3101D2』を加えることに喜びを感じています。TV アプリケーションに高効率、低い EMI 特性、より高いオーディオ特性という魅力ある特長を持ち合わせるこれらの新製品は、お客様から高い評価を得ております」。

『TPA3100D2』および『TPA3101D2』は、『PCM1850』マルチプレックス入力ステレオ・オーディオ ADC(アナログ-デジタル・コンバータ)、『Aureus™ 』オーディオ DSP (デジタル・シグナル・プロセッサ)プラットフォーム、Class-D および Purepath Digital™ オーディオ・アンプ、『CDCE906』などのクロック・ジェネレータをはじめとするTIのホーム・エンターテインメント・オーディオ向けの包括的な高性能アナログおよび DSP 製品ポートフォリオに加わります。TIはオーディオ・シグナル・チェーン全体に渡り、シリコン製品、ソフトウェア、システムに関する専門知識とサポートを提供し、お客様の製品の市場投入時間を短縮します。詳細に関しては http://www.ti.com/homeaudio1 (英文)から参照できます。

『TPA310xD2』Class-Dオーディオ・パワー・アンプの主な特長
  • 出力電力:
    • 『TPA3100D2』
      • 20 W/チャネル(8 Ω 負荷、18 V電源時)
      • 10 W/チャネル(8 Ω 負荷、12 V電源時)
      • 15 W/チャネル(4 Ω 負荷、12 V電源時)
    • 『TPA3101D2』
      • 10 W/チャネル(8 Ω 負荷、13 V電源時)
      • 9.2 W/チャネル(8 Ω 負荷、12 V電源時)
  • 広い電源電圧: 10 V~26 V
  • 外付け放熱器が不要な高効率 Class-D 動作:
    • 『TPA3100D2』: 効率92%
    • 『TPA3101D2』: 効率87%
  • 4種類の固定ゲインを選択可能
  • 差動入力
  • 過熱保護、短絡保護(フォールト出力および自動復帰機能付き)
  • 複数のClass-D動作デバイスとの同期が可能なクロック出力
  • 動作温度範囲: -40 ℃~ +85 ℃
  • パッケージ:
    • 7 mm(ミリメートル)角の48ピン表面実装 QFNパッケージ
    • 7 mm角の48ピン表面実装 HTQFPパッケージ
  • アプリケーション: デジタル・テレビ

供給、価格、パッケージについて
『TPA3100D2』および『TPA3101D2』Class-D オーディオ・パワー・アンプは現在量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは7 mm 角の48ピンQFN(クワド・フラット・ノーリード)パッケージで、今後、TQFP(ティン・クワド・フラット)パッケージも供給されます。1,000個受注時の希望小売単価は『TPA3100D2』が 420円、『TPA3101D2』が372円です。サンプルおよびEVM(評価モジュール)も提供中です。

※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。