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日本TI、最新の『TMS320C5509A』DSPスターター・キットを発表、ポータブル機器向け、消費電力を最適化

2006年01月17日

日本TI | 日本TI、最新の『TMS320C5509A』DSPスターター・キットを発表、ポータブル機器向け、消費電力を最適化

~NI LabVIEWベースの計測ハードウェアを組み込み
設計時の消費電力の予測、評価および測定が容易に~
  SCJPR-06-011 2006年1月17日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎 俊行、略称:日本TI)は本日、『C55x™ 』DSPデバイスの評価が行える『TMS320C5509A』消費電力最適化DSPスターター・キット(DSK)を発表しました。このDSKは、消費電力量の少ないポータブル・アプリケーション開発用の画期的な設計ツールです。消費電力のモニタリングにはNational Instruments社製のUSBベース計測ハードウェアを組み込むなど、『C5509A消費電力最適化DSK』は消費電力の評価と測定が行える完全統合型ツールとなっており、消費電力をリアルタイムで正確に予測し、解析や管理、最適化を行うことが可能です。この結果、開発者は電力効率が非常に優れた製品を設計し、短期間で市場に投入できます。

TIとSpectrum Digital社、National Instruments社の共同開発による『C5509A消費電力最適化DSK』は、消費電力が鍵となるアプリケーションを開発するために必要な機能全てが、非常に低価格で揃います。

『C5509A消費電力最適化DSK』キット内容
  • パワー・プランニング・ツール一式
  • 『Code Composer Studio™ 』IDE v3.1 DSKツール
  • 『DSP/BIOS™ 』カーネルv5.20ソフトウェア(パワー・マネージャ付き)
  • パワー・スケーリング・ライブラリ
  • National Instruments社のパワー・アナライザ用ハードウェアおよびソフトウェア
  • 『C5509A』ベースの堅牢なターゲット・ボード(Spectrum Digital社提供のボード・サポート・ライブラリの同梱とオンボード・エミュレーション搭載)

消費電力の最適化がポータブル・アプリケーションの鍵に
ポータブル・アプリケーションやモバイル・アプリケーションで電力効率を最適化させ、バッテリ寿命を最大化するためには、消費電力を正確に測定することが不可欠です。『C5509Aパワー・プランニング・ツール』を使用することで、開発者は消費電力を正確に評価し、設計のベースとすべきデバイスと周辺機器を正しく選ぶことができます。次に『C5509A消費電力最適化DSK』を使い、DSPアプリケーション・コードのリアルタイム・プロファイリングを行い、消費電力を正確に測定することができます。この際、電流プローブやオシロスコープといった高価な測定機器は不要です。例えば、スタンバイ・モードとアクティブ・モードでバッテリ寿命を大まかに評価するのではなく、このDSKを使えば、実際の使用パターンに合わせてアプリケーションを数日間実際に走らせてみて、そのときの消費電力を正確に算出できます。このような測定を設計サイクルの早い段階で行えるということは、厳しい電力要件に対応しつつ、高いコストパフォーマンスで設計トレードオフの判断を行い、電力効率を高めるとともにシステムコストを総体的に引き下げることが可能になるわけです。

『C5509A消費電力最適化DSK』-すぐに利用できる包括的ツール
『C5509A消費電力最適化DSK』を利用すると、TIが提供する低消費電力DSP、『C5509A』の評価を迅速に行うことや、リアルタイム消費電力の評価や正確な測定を短時間で行うことができます。『C5509A消費電力最適化DSK』はまた、特別な訓練や学習の必要がなく、添付されているサンプル・ソフトウェアを利用すれば、短期間でシステムを構築し、製品評価をすぐに始めることができるのです。TIの新しい『eXpressDSP™ 』ベースの消費電力最適化ツールでは、勘に頼った消費電力削減ではなく、周辺機器や内部機能ユニットを不要時にはオフにして、本当に必要な電力だけを消費する製品を設計できるようにしました。
なお本DSKは、『C5503』と『C5507』にも適用可能です。

『C5509A消費電力最適化DSK』には、TIが提供する設計ツール以外に、National Instruments社が提供するUSBベースのパワー・アナライザも用意されています。これは、すぐに利用できる消費電力モニタリング用アプリケーションで、業界をリードするNI LabVIEWソフトウェアをベースとしています。また、NI USB測定ハードウェアも搭載しており、コードの特定部分が消費する電力のプロファイリング機能をトリガしたり消費電力をモニタリングしたりすることが可能です。この回路は、LabViewやLabWindows/CVI ANSI C開発環境、SignalExpressインタラクティブ計測ソフトウェアなど、NIのソフトウェア・ツールともプラグ・アンド・プレイの互換性を持ちます。

価格と供給について
『C5509A消費電力最適化DSK』は推奨販売価格が62,370円(税込み)で、日本TIの特約販売店から購入できます。このキットには、『eXpressDSP』パワー設計ツールと完全統合された『Code Composer Studio Platinum』のDSKバージョンが同梱されています。

TIの新しいパワー設計ツール、新型DSP、『TMS320C5000™ 』デバイスのロードマップなどの詳しい情報は、www.ti.com/lowpoweroptimizationpr をご覧ください。

※『TMS320C55x』『C55x』『Code Composer Studio』『DSP/BIOS』『eXpressDSP』『TMS320C5000』, 『C5000』『TMS320C54x』はテキサス・インスツルメンツ社の商標です。その他全ての登録商標ならびに商標はそれぞれの所有者に帰属します。