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日本TI、I2Cインターフェイスおよびフィルタ回路を搭載、3.3 V動作のプログラマブル・ビデオ・アンプ製品ファミリを発表

2006年01月16日

日本TI | 日本TI、I2Cインターフェイスおよびフィルタ回路を搭載、3.3 V動作のプログラマブル・ビデオ・アンプ製品ファミリを発表

SCJPR-06-009 2006年1月16日
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日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、高性能ビデオ・アンプ 、『THS73x3』ファミリ 3品種を発表しました。これらの新製品は各種ビデオ信号に対応する3チャネル構成を内蔵し、I2Cインターフェイス経由で各チャネルの全機能を独立してプログラムできます。ハードウェアの更新や変更が不要で、必要に応じ動作中にビデオ・システムの再設定が可能となり、高い柔軟性を提供します。
『THS73x3』製品ファミリは5次バターワース・フィルタを内蔵しており、セットトップ・ボックス、デジタルTV、パーソナル・ビデオ・レコーダ/DVDリーダ、ポータブルのUSB機器をはじめとする様々なビデオ・アプリケーションに必要とされるすべてのアナログ信号のコンディショニング機能を提供できます。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/ths7303(日本語)から参照できます。

さまざまな利点を提供する『THS73x3』製品ファミリ
『THS7303』、『THS7313』、『THS7353』の新製品ファミリはTIが特許を取得した「BiCom3」コンプリメンタリ・バイポーラ・シリコン・ゲルマニウム・プロセスで製造されています。これらの製品は2.7 V(ボルト)~5 Vの単一電源で動作し、同等製品と比べて最高で20分の1の消費電力になります。例えば『THS7353』の静止電流は16.2 mA(ミリアンペア、3.3 V動作時)で、消費電力は 54 mW(ミリワット)です。この低消費電力特性によりシステムの温度上昇の問題が軽減され、長期間の信頼性を向上すると同時に、環境に優しい製品を設計するお客様に数々の利点を提供します。さらに、これらの製品は次のような特長も提供します。
  • 2:1 入力のマルチプレクサ回路
  • 群遅延と減衰量のバランスの取れたフィルタ特性を提供する5次バターワース・ローパス・フィルタを内蔵
  • 選択可能な入力バイアス・モードおよび、レール・ツー・レール出力振幅特性による各種のACおよびDC結合モードを実現
  • 個々のチャネル動作をディスエーブルおよびミュート制御可能
  • 全チャネルのディスエーブル時の消費電流: 0.1 μA(マイクロアンペア)

『THS7303』および『THS7313』はビデオ・ライン・ドライバ出力製品であり、6 dB(デシベル)のゲインおよびSAG補正機能を備えています。また75 Ω (オーム)で終端されたビデオ・ラインを最高2本駆動する能力も備えています。『THS7303』はSDTV、EDTV、及びHDTVの各放送方式向けの カットオフ周波数 9、16、35 MHz(メガヘルツ)の DAC(デジタル-アナログ・コンバータ)再生フィルタならびに、1080pまたはSXGA/UXGA ビデオ標準規格向けの 190 MHzのフィルタ・バイパス・モードを備えており、これらの機能はI2C インターフェイス経由でプログラムできます。

『THS7353』は 9、16、35 MHz のカットオフ周波数を選択可能なADC(アナログ-デジタル・コンバータ)のアンチ・エイリアシング・フィルタ・モードならびに 、150 MHzのバイパス・モードを内蔵するビデオ入力用製品です。『THS7353』に内蔵のユニティ・ゲイン・アンプは抵抗を外付けすることによって最高14 dBまでのゲイン設定が可能で、ケーブルの損失やDACのSinX/X 補正が可能です。

『THS73x3』ファミリはデジタル・ビデオ・システム向けに最適化された『DaVinci™ 』製品をはじめとするTIのビデオ・アプリケーション向け高性能アナログおよびDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)の包括的な製品ポートフォリオに追加されます。TIはシリコン・チップ、ソフトウェア、システムに関する専門知識とデザインのサポートを提供し、お客様の市場投入時間の削減に貢献します。TIの包括的なビデオおよび画像処理向け製品の詳細ならびに『Video Solutions Guide』のダウンロードに関しては、http://www.ti.com/video (英文)から参照できます。

『THS73x3』ビデオ・アンプ製品ファミリの主な特長
  • CVBS、S-Video、Y'U'V'、SD/ED/HDの Y'P'BP'R、G'B'R' (R'G'B') 信号用ビデオ・アンプ
  • I2Cインターフェイス経由で全機能を制御可能
  • ローパス・フィルタを内蔵
    • 5次バターワース特性
    • カットオフ周波数: 9、16、35 MHz (『THS7303』、 『THS7353』)、8 MHz(『THS7313』)
    • バイパス・モード: 190 MHz(『THS7303』)、150 MHz(『THS7353』)
  • 選択可能な入力バイアス・モード
    • 同期チップ・クランプ付きのAC結合
    • バイアス付きAC結合
  • 入力電位シフト付きDC結合:
    • 135 mV(ミリボルト、『THS7303』、『THS7313』)
    • 250 mV(『THS7353』)
  • 複数の入力信号を切り替え可能な2:1 入力マルチプレクサ
  • 6 dB (2V/V) ゲインを内蔵(『THS7303』、『THS7313』)
  • 0~14 dBの範囲でゲイン設定可能(『THS7353』)
  • SAG補正機能(『THS7303』、『THS7313』)
  • 電源電圧範囲: 単一 2.7 V~ 5 V
  • 低静止電流:
    • 16.6 mA(3.3 V動作時、『THS7303』、『THS7313』)
    • 16.2 mA(3.3 V動作時、『THS7353』)
  • 各チャネルを独立してディスエーブルおよびミュート制御可能
    • ディスエーブル時の消費電力: 0.1μA
  • レール・ツー・レール出力
    • 出力のAC結合およびDC結合が可能
    • 75 Ω 終端のビデオ・ラインを最高2本まで駆動可能(『THS7303』、『THS7313』)
  • 低微分ゲイン特性(3.3 V動作時): 0.13%(『THS7303』)、0.07%(『THS7313』)、0.15%(『THS7353』)
  • 低微分位相特性(3.3 V動作時): 0.55°(『THS7303』)、0.12°(『THS7313』)、0.30°(『THS7353』)
  • 動作温度範囲: -40℃ ~ +85 ℃
  • アプリケーション: セットトップ・ボックス、デジタルTV、パーソナル・ビデオ・レコーダ、DVDR、USB機器およびポータブル機器のビデオ・バッファ回路など

供給、パッケージについて
『THS73x3』ビデオ・アンプ製品ファミリは現在量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは鉛フリー、グリーン・デバイスの20ピンTSSOPパッケージです。製品サンプルおよびEVM(評価モジュール)も供給中です。

※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。