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TI、NTTドコモと共同で開発した第3世代携帯電話向けソリューションのサンプル出荷を開始

2005年11月29日

TIの最新『OMAPV2230』 UMTSソリューションが3G端末メーカのリーダーの端末開発に寄与

TIの最新『OMAPV2230』 UMTSソリューションが 3G端末メーカのリーダーの端末開発に寄与

SCJPR-05-100 2005年11月29日

テキサス・インスツルメンツ({社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は本日、株式会社エヌ・ティ・ティドコモ(本社:東京都千代田区、社長:中村維夫、以下NTTドコモ)と共同で開発した、コスト競争力に優れたマルチモードUMTSチップセットのサンプル出荷を開始したと発表しました。2004年7月に両社が明らかにした共同開発契約に基づくものです。TIのOMAP-Vox™ アーキテクチャに連なる最新の『OMAPV2230』ソリューションは、UMTSデュアルモード・デジタル・ベースバンド・プロセッサと、高性能OMAP2アーキテクチャをベースとした先進的なアプリケーション・プロセッサを集積したものです。TIの既に実績のあるGSM/GPRS技術とNTTドコモのWCDMA技術に基づくものです。これによって第三世代(3G)携帯電話市場におけるTIのリーダーシップがさらに強化されました。

NTTドコモは拡大する3G市場の世界的なリーダー企業であり、1,500万人以上の3Gサービス加入者を擁しています。現在、NTTドコモのFOMA® 携帯電話の多くにTIのOMAPプロセッサが搭載され、FOMAの加入者に先進的なアプリケーションやサービスを提供しています。今回の3Gにおける共同開発は、NTTドコモとTIとの長期に渡る関係に基づくものです。

NTTドコモの移動機開発部長、千葉耕司氏は次のように語っています。「新しい『OMAPV2230』ソリューションにより、デジタルテレビや音楽、ゲームなどの先進的なマルチメディア・アプリケーションを手ごろな価格帯の3G端末上で提供できるようになるため、FOMAシリーズ加入者の拡大に貢献すると期待しています。NTTドコモは、当社とTIとの3Gにおける協業において新しい一歩を記せたことを嬉しく思います。高性能のマルチメディア・アプリケーションを実現する3G携帯電話の普及を促進するために、両社のクラス最高のシステム専門能力を組み合わせてコスト効率に優れた『OMAPV2230』を開発しました」

TIのOMAP-Voxワイヤレス・プラットフォームに属する『OMAPV2230』は、OMAP2アーキテクチャの最新の機能強化を反映し、VGA 30フレーム/秒の動画再生、最大6メガピクセルのカメラ、インタラクティブな3Dゲーム、デジタル・ビデオカメラ、モバイル・テレビなど、3G携帯電話の最新のモバイル・エンターテインメント・アプリケーションの数々を実現します。さらに『OMAPV2230』ソリューションは、マルチメディア・サービスを最適化します。TIのワイヤレス・ロードマップとして『OMAPV2230』デバイスは、TIの技術に基づきマルチモードEDGE、HSDPAに対応するとともに、TIの90ナノメートル・テクノロジを活用した第二世代のプロセッサとなります。

NECのモバイルターミナル事業部長 小島 立氏は次のように語っています。「TIとNTTドコモの共同開発製品は、最新ゲーム、テレビ会議、そして モバイル・エンターテイメントの機能を搭載した3G携帯電話の普及を促進するでしょう。これによって、世界市場への展開の選択肢が さらに広がることを期待しています。」

パナソニック モバイルコミュニケーションズの取締役、第一モバイルターミナルディビジョン、ディビジョン長 星 敏典氏は、次のように語っています。「TIとNTTドコモの技術により、これまで開発した最先端のマルチメディア・アプリケーションをUMTS市場へ容易に展開できるようになることを喜んでいます。このソリューションにより、手ごろな価格帯の3G携帯電話の提供が可能となり、世界市場における3G携帯電話の普及を促進するものと期待しています。」

『OMAPV2230』ソリューションは、TIのOMAP-Vox™ ワイヤレス・プラットフォームの最初のUMTSソリューションです。モデムと先進的なアプリケーション・プロセッシング機能を既存のOMAPアーキテクチャ上に統合させており、メーカ各社はマーケット・セグメントや無線通信規格を問わず、これまでに開発した資産を容易に再利用できます。OMAP-Voxソリューション群は、共通のソフトウェア・プラットフォームをベースとしているので、市場が成長を続ける上で生じる様々な要求に対してソリューションを再利用でき、全般的な開発コストの低減を可能にします。OMAP-Voxプラットフォームにより、第2.5世代(2.5G)端末メーカは、既存の設計資産を無駄にすることなく、3G端末を迅速にかつコスト効率良く市場に投入できます。

TIのワイヤレス・ターミナル・ビジネス・ユニット部門セルラーシステム担当バイス・プレジデント 兼ジェネラル・マネージャーのアラン・マトリシー(Alain Mutricy)は次のように語っています。「NTTドコモやその端末を製造するパートナー各社のような業界のリーダーたる企業の皆様と共にこの分野に携われることを非常に誇りに思います。当社はUMTS向け半導体市場で50パーセント以上のシェアを有しており、2005年も3Gをリードし続けます。新しい『OMAPV2230』デバイスを発表することで、メーカ各社に標準化されたソリューションを提供し、当社がさらにリーダーシップを強化できるものと思います」

『OMAPV2230』ソリューションは、TIの全てのOMAPプロセッサと同様、OMAPプラットフォームのエコシステムにサポートされています。OMAPプラットフォームのエコシステムは、アプリケーション・ソフトウェア開発会社、システム・インテグレータ、開発ツールベンダなどから成る全世界規模のネットワークです。TIの『OMAPV2230』デバイスはLinux® , Symbian OS™ , Windows Mobile™ などのハイレベルOSからNucleus™ のようなリアルタイムOSまで対応します。

『OMAPV2230』ソリューションに基づく携帯電話は現在、端末メーカ各社で開発が進められており、最終製品は2006年に市場に投入されると予想されます。なおTIは3Gロードマップの一環として、スマートフォン(smartphone)、フィーチャフォン(featurephone)、超低コスト端末の各市場セグメントに向けたOMAP-VoxのUMTSソリューションを開発中です。

TIの ワイヤレス技術への取り組み
ワイヤレス向け半導体のリーディング・メーカであるTIは、コア・テクノロジーを提供し、次世代ソリューションを開発しています。TIはシリコンとソフトウェア全般と共に、全ての通信規格に対応する携帯電話端末から基地局までを含む各種ソリューション、無線LAN、GPS、デジタルTV、Bluetooth、UWB(ウルトラ・ワイドバンド)にまで及ぶ広範囲な通信分野において、16年に及ぶ無線技術向けシステム専門技術を有しています。さらに、先進的な半導体プロセスをベースに、チップセットからリファレンス・デザインまでの包括的なソリューション、OMAP™ アプリケーション・プロセッサ、コア・デジタル・シグナル・プロセッサおよびアナログ技術によるターンキー・ソリューションを顧客に提供するとともに、カスタマイズの要求にも対応します。 本件に関する詳細は www.ti.com/wirelesspressroom (英文)から参照できます。

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※「OMAP-Vox」および「OMAP」はTIの商標です。
※「FOMA/フォーマ」はNTTドコモの登録商標です。
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