TI ホーム > ニュースリリース

ニュースリリース

日本TI、広帯域信号処理アプリケーション向けに14ビット、170 MSPSの新型ADCを発表

2005年10月03日

SCJPR-05-081 2005年10月3日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、他に例のないダイナミック性能を提供し、TIの最先端の高速データ・コンバータ製品ファミリをさらに拡張する 14 ビット、170 MSPS(メガサンプル/秒)の ADC (アナログ-デジタル・コンバータ)、『ADS5545』を発表しました。『ADS5545』は最高サンプル・レートである170 MSPS、入力周波数150 MHzにおいて72 dBFS(ディービー・フルスケール)のSNR (信号-雑音比)ならびに 84 dBc(ディービーシー)のSFDR(スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ)を提供し、通信、計装、試験・測定、医療用機器、ビデオ、画像処理など様々な分野の最先端の広帯域アプリケーションにおいて、より高いシステム性能を提供します。本件に関する詳細は www.ti.com/ads5545-pr (英文)から参照できます。

TIのハイスピードADC製品担当のビジネス・ユニット・マネージャであるロベルト・サドコウスキー (Roberto Sadkowski) は次のように述べています。「『ADS5545』は、先に発表した業界最高の性能を誇る14ビット、125 MSPS のADCである『ADS5500』を元に構築され、7 mm(ミリメートル)角のQFNパッケージ、ならびに1W(ワット)のアナログ・コア消費電力で、クラス最高の性能を提供します。この新型デバイスによって、ワイヤレス通信分野においてはより高いレシーバ機能、ビデオ・システム分野においてはより高い品質の画像処理機能、試験機器分野においてはより優れた信号解析機能など、数多くの利点を実現できます」

『ADS5545』はサンプル-ホールド回路、低ジッタのクロック・バッファ、内部リファレンス、それにCMOSモードとLVDSモードを切り替え可能なプログラマブル・パラレル出力などを内蔵しています。『ADS5545』は3.3 V(ボルト)のアナログ電源およびデジタル電源で動作し、諸特性は工業用温度範囲の -40 ℃ ~ +85 ℃で規定されています。

TIでは『THS4509』および『OPA847』などの高速アンプ製品、16ビットの500 MSPS DAC(デジタル-アナログ・コンバータ)である『DAC5687』、デジタル・アップ/ダウン・コンバータである『GC5016』、広帯域クレスト・ファクタ・リダクション・プロセッサである『GC1115』、クワドラチャ・ダイレクト・モジュレータ(直交直接変調器)である『TRF3701』および『TRF3702』をはじめとする各種製品も供給しており、お客様の最先端の広帯域アプリケーション向けに全機能内蔵のシグナル・チェーンを提供します。また『ADS5545』は『TMS320C6x™』高性能DSPプラットフォームとの組み合わせ動作にも最適化されています。

『ADS5545』ADCの主な特長

  • 分解能: 14 ビット
  • 最高サンプル・レート: 170 MSPS
  • ノー・ミッシング・コード
  • SNR: 73.5 dBFS、SFDR: 85 dBc (入力周波数 70 MHz、170 MSPS 時)
  • SNR: 72 dBFS、SFDR: 84 dBc (入力周波数 150 MHz 、170 MSPS 時)
  • アナログ・コア消費電力: 1 W、総合消費電力: 1.22 W
  • サンプル-ホールド回路を内蔵
  • パラレル出力: CMOSモードおよびLVDSモードを選択可能
  • 内部リファレンスと外部リファレンスを選択可能
  • アナログ電源: 3.3 V、デジタル電源: 3.3 V
  • パッケージ: 48ピン QFN (7 mm角)
  • 動作温度範囲: -40 ℃ ~ +85 ℃(工業用温度範囲)
  • アプリケーション: ワイヤレス通信、ソフトウェア・ラジオ、パワーアンプの直線性補正、802.16d/e、試験・測定機器、高品位テレビ、医療用画像処理、レーダー・システムなど

供給、価格、パッケージについて
現在、『ADS5545』はサンプル出荷中で、量産出荷は 2006 年第2四半期に予定されています。パッケージは 7 mm角の48 ピン QFNで、1,000個受注時の希望小売単価は7,500円です。評価モジュールも供給中です。TIの包括的なデータ・コンバータ・デザイン・サポートの詳細に関しては、www.ti.com/dataconverter (英文)から参照できます。

関連リンク  
アナログ製品 トップページ

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。