2005年09月15日
~汎用MCUで業界初の、ΣΔ型16ビットADコンバータを搭載した 4ミリ角サイズのモデルも投入~
SCJPR-05-077 2005年9月15日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、超低消費電力マイクロコントローラ(MCU)『MSP430』シリーズの新製品、『MSP430F20xx』ファミリ、6品種を発表しました。
ΣΔ(シグマ-デルタ)型16ビットADコンバータを搭載した、2品種(『MSP430F2003』および『F2013』)を9月末までに、他の4品種を年末までにサンプル出荷する予定です。ΣΔ型16ビットADコンバータを搭載し、4ミリ角の最小サイズを実現した16ビット汎用マイコンは業界初となります。
新製品ファミリ『MSP430F20xx』は、業界随一の超低消費電力性能を有しています。待機時、アクティブ時とも極めて消費電力が少ないため、最終製品の電池交換なし/シールド化が可能になります。これによってメンテナンスフリー化、製造コストの低減、信頼性の向上に寄与します。火災報知機や赤外線センサなど、特にメンテナンスやスペース上の制約がある産業向アプリケーションに最適です。
詳細は、TIのホームページ www.ti.com/msp430expansion (英語)から参照できます。
『bq20z90』の特性表
製品名 | フラッシュメモリ | RAM | アナログ回路 | USI(SPI+I2C) |
価格 (1000個受注時) |
MSP430F2003 | 1KB | 128B | 16-bitΣΔ ADC | 有 | $1.49 |
MSP430F2013 | 2KB | 128B | 16-bitΣΔ ADC | 有 | $1.65 |
MSP430F2002 | 1KB | 128B | 10-bit ADC | 有 | $0.99 |
MSP430F2012 | 2KB | 128B | 10-bit ADC | 有 | $1.15 |
MSP430F2001 | 1KB | 128B | コンパレータ | 無 | $0.55 |
MSP430F2011 | 2KB | 128B | コンパレータ | 無 | $0.70 |
『MSP430F20xx』の主な特長
ΣΔ型16ビットADコンバータとユニバーサル・シリアル・インタフェースを搭載
『MSP430F20x3』は汎用マイコンとしては初めてΣΔ型16ビットADコンバータを搭載、より高い精度を必要とする計測機器などに最適です。また省ピン・パッケージでの提供により、マイコン付ADコンバータとして、ADコンバータ(単体)の置き換え需要も見込んでいます。 なお『MSP430F20x2』と『MSP430F20x3』の両製品には、I2C/SPI、マスタ/スレーブ通信のいずれかに設定可能なUSIを備えています。これにより、メイン・マイコンとの通信が容易になり、サブ・マイコンとしての応用分野が広がります。
JTAG インターフェイスも省ピン化
『F20xx』ファミリでは、Spy Bi-Wire方式を新たに採用し、JTAGインターフェイスを従来の4本から2本に削減、より設計を容易にしました。なおTIの『MSP430』向け JTAGアダプタ(MSP-FET430UIF USB接続)はSpy Bi-Wireインターフェイスに対応済みであり、設計者は開発の初期段階から世界レベルのエミュレーションを行えます。さらにIDE(統合開発環境)として『MSP-FET430U14』も用意されます。これにはUSBベースのJTAGインターフェイスを備えたターゲット・ボード、デバッガ、アセンブラ/リンカおよびCコンパイラなどが含まれます。
MSP430: 電力消費量が業界最小の16ビットRISC型フラッシュ・マイクロコントローラ
『MSP430』は、TIが開発した16ビットRISCマイコンです。1995年の出荷開始以降、業界でも群を抜く超低消費電力を特長として、ヨーロッパやアメリカを中心に全世界で採用されています。数年前からフラッシュメモリに全面移行しており、現行の拡販製品はすべてフラッシュメモリ製品がベースとなっています。2004年には『MSP430F2xxシリーズ』を発表。以前の当社製品と比較して、CPUの速度を2倍(16MHz)にしながらも、待機時の消費電力は約半分(1μA以下)に、立上り時間を6分の1に短縮し、同時に各種周辺機能を強化させました。 今回の発表の『MSP430F20xx』ファミリは、『MSP430F2xx』シリーズの新製品となります。なお『MSP430』シリーズの全製品はコード互換性を確保しています。
供給とパッケージについて
『MSP430F20xx』ファミリの中で『MSP430F20x3』はサンプル出荷を9月末までに、量産を2005年第4四半期に開始する予定です。他の製品はサンプル出荷を年内に、量産を2006年第1四半期に開始する予定です。 6品種とも、16ピンのQFN(4mm x 4mm)、 14ピンのTSSOP、ならびにPDIPの3種類のパッケージにて提供されます。
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