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日本TI、広帯域アプリケーション向けにより優れたダイナミック・レンジを持つ13ビット、210 MSPS の新型ADCを発表

2005年07月25日

SCJPR-05-060 2005年7月25日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、68 dB(デシベル)のSNR (信号-雑音比)および 79 dB のSFDR(スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ)、210 MSPSの最高サンプル・レートを提供するADC(アナログ-デジタル・コンバータ)、『ADS5440』を発表しました。『ADS5440』は画期的なダイナミック性能を実現し、ソフトウェア・ラジオ、プリディストーション*、試験・測定システムをはじめとする数々のアプリケーションにおいて、受信性能の改善に役立ちます。本件に関する詳細は www.ti.com/ads5440-pr (英文)から参照できます。

* 携帯基地局内の送信装置のパワー・アンプ直線性補正システム

TIのハイスピードADC担当ビジネス・ユニット・マネージャのロベルト・サドコウスキー (Roberto Sadkowski) は次のように述べています。「『ADS5440』は高速動作を実現するTI独自の『BiCom-III』コンプリメンタリ・バイポーラSi-Ge(シリコン-ゲルマニウム)プロセスを活用し、高い入力周波数において、業界で最も優秀なSNRおよびSFDR性能を提供します」

『ADS5440』のアナログ電源は単一5 V(ボルト)、またデジタル電源は 3.3 VでLVDSと互換のデジタル出力を提供します。さらにリファレンスとアナログ入力バッファを内蔵しており、チャージ・インジェクション、ノイズ等に対するシステムのデザイン要件を簡素化できます。『ADS5440』の諸特性は工業用温度範囲の -40 ℃ ~ +85 ℃で規定されています。

『ADS5440』はTIの高性能 DSP (デジタル・シグナル・プロセッサ)プラットフォームである『TMS320C6x™』ならびに、完全差動アンプの『THS4509』、16ビットの500 MSPS DAC(デジタル-アナログ・コンバータ)である『DAC5687』をはじめとする様々な高速アンプおよびDAC との組み合わせ動作に最適化されており、最先端の広帯域アプリケーション向けシグナル・チェーンを提供します。

『ADS5440』新型ADCの主な特長

  • 分解能: 13 ビット
  • 最高サンプル・レート: 210 MSPS
  • SNR: 69.1 dBc、SFDR: 81 dBc (入力周波数 100 MHz、210 MSPS時)
  • SNR: 68.1 dBc、SFDR: 79 dBc (入力周波数 230 MHz、210 MSPS時)
  • 差動入力電圧範囲: 2.2 Vp-p
  • アナログ電源電圧: 5 V(定格値)
  • デジタル電源電圧: 3.3 V(定格値)
  • デジタル電源が 3.3 Vの場合、LVDS 互換出力を提供
  • 総合消費電力: 2.0 W
  • 出力フォーマット: 2の補数形式
  • フル・バッファ付きの差動アナログ入力
  • パッケージ: 80ピン TQFP PowerPad™
  • 動作温度範囲: -40 ℃ ~ +85 ℃(工業用温度範囲)
  • アプリケーション: 試験・測定機器、ソフトウェア・ラジオ、マルチ・チャネルの基地局用レシーバ、基地局送信装置のプリディストーション・システム、通信の計装機器など

供給、価格、パッケージについて
現在、『ADS5440』ADC はサンプル出荷中で、量産出荷は 2005 年第4四半期に予定されています。パッケージは 80 ピン TQFP PowerPad™ で、1,000個受注時の希望小売単価は65.00ドルです。評価モジュール (EVM) も供給中です。

TIの包括的なアナログ・デザイン・サポートの詳細ならびに最新の『Data Converter Selection Guide』に関しては、www.ti.com/analog (英文)からダウンロードできます。

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