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日本TI、携帯電話やその他のポータブル電子機器のバッテリの安全性を向上する新型バッテリ・マネジメントICを発表

2005年03月22日

~進歩した認証テクノロジーで各種バッテリの識別および確認を実現~

~進歩した認証テクノロジーで各種バッテリの識別および確認を実現~

SCJPR-05-026 2005年3月22日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:K. バラ、略称:日本TI)は本日、安全に使用できない可能性があるバッテリや使用が認められていないバッテリを容易に識別するためのバッテリ・マネジメントIC(集積回路)である『bq26150』を発表しました。このICは携帯電話、PDA、デジタル・スチル・カメラ、ノートブックPC、その他のポータブル・アプリケーションに使用されるバッテリ・パックを認証するための機能を備えています。本件に関する詳細は www.ti.com/sc05002(英文)から参照できます。

今回発表された『bq26150』は各種バッテリ・パック内に組み込まれ、ホスト・システムのマイクロコントローラまたはアプリケーション・プロセッサと通信します。TIの『OMAP2420』アプリケーション・プロセッサをはじめとするホスト・プロセッサは、機器にバッテリ・パックが挿入された際、1線式の通信ライン経由でデータ要求信号を送信します。このバッテリ・マネジメントICは、機器メーカだけが知る秘密の暗号キーを元にデータを計算して返信します。このデータは一意的なものであり、『bq26150』内部の不揮発性メモリに安全に記録されます。バッテリ・パックより返信されるデータが合致した場合のみ、システムはこのバッテリ・パックを使用して正常な動作を実行します。機器本体は、バッテリ・パックからの応答が不正、未認証あるいは故障していると判断した場合、ユーザの安全性を確保するのに必要な動作を行うことができます。例えば、そのシステムの動作を禁止する、あるいはバッテリの放電を行う(本体がバッテリを使う)が、充電は行わないなどの動作を実現できます。

安全な認証技術を提供
『bq26150』はTIの一連のバッテリ・パック・セキュリティ製品の中で初のバッテリ・マネジメントICであり、CRC(周期冗長検査)アーキテクチャを元に、一意的な識別情報とランダムな変数を組み合わせて重要なセキュリティ・データを作成します。TIが次に発表を予定しているバッテリ・セキュリティICはNSA(米国国家安全保障局)が開発したSHA-1/HMAC暗号化アーキテクチャを使用します。

この新しいSHA-1暗号を元にした回路は2005年前半期の製造開始が予定され、より高いレベルのセキュリティを提供します。2005年に発売が予定されている他のセキュリティICはバッテリ・パック認証機能に加え、バッテリの残量計測および一次保護などの機能を組み合わせて搭載される予定です。これらの新型バッテリ・マネジメント製品は、より高い集積レベルを提供し、将来のポータブル・システムにおいて求められるエンドユーザの安全、本体の機能、コストなどの条件を満たすように設計されています。

業界をリードするTIのバッテリおよびパワー・マネジメントICテクノロジー
TIは、自社の高性能アナログの専門知識および製造能力を活用し、ポータブル機器メーカ各社およびバッテリ・パック・メーカ各社向けのバッテリ・マネジメント、および電源IC供給においてトップメーカの地位を確保しています。現在のノートブックPCの大多数はTIのバッテリ・マネジメント・テクノロジーを搭載しています。そしてTIは現在、携帯電話、PDA、ポータブルの医療用および工業用機器のメーカ各社向けに数千万個もの進歩したバッテリ・ゲージICを供給しています。

供給と価格、パッケージについて
現在、『bq26150』チップセットはサンプル出荷中で、日本TIおよび日本TIの販売特約店から供給されます。量産出荷は2005年第2四半期に予定されています。1,000個受注時の単価は1.15ドルです。評価モジュール、全機能内蔵のリファレンス・デザイン、アプリケーション・ノート、データシートも同時に提供されます。

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