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日本TI、3Gワイヤレス基地局向けに、最新の高性能16ビット500 MSPSデュアル・チャネルDACを発表

2005年02月21日

~RFの要求条件を緩和し、総合的なシステム・コストを削減するローノイズのデータ・コンバータ~

~RFの要求条件を緩和し、総合的なシステム・コストを削減する ローノイズのデータ・コンバータ~

SCJPR-05-016 2005年2月21日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:K. バラ、略称:日本TI)は本日、低ノイズ・フロアで高性能なデバイスへのワイヤレス通信事業者から高まる要求に対応して、次世代の高性能デュアル・チャネル500 MSPS (100万サンプル/秒)デジタル-アナログ・コンバータ (DAC) 、『DAC5687』を発表しました。高性能な信号処理機能を内蔵した『DAC5687』はノイズの低減のみならず、RF(高周波)回路設計の要求条件の緩和や基地局のコスト削減にも役立ちます。

『DAC5687』は3G(第三世代)の基地局にIQ変調器を使用したダイレクト・アップ・コンバージョンのアーキテクチャを採用する際に、ゲイン、位相、オフセットを最適化する制御機能を提供します。この500 MSPSのDAC『DAC5687』は、一般的な491.52 MHz(メガヘルツ)をはじめ、現行の3Gシステムで使用されているクロック・レートもサポートしています。そのため、OEMメーカー各社は『DAC5687』を使用することで、システムのハードウェア構成を変更せずに、ソフトモデムやソフトウェア無線のように、容易に最新の3G標準規格に適合することができます。

『DAC5687』はマルチ・キャリアのシステムにおいて、より高い出力電力での運用を実現するとともに、75 dBFS(ディービー・フルスケール)を越えるSNR(信号-ノイズ比)および81 dBc(ディービーシー)を越えるIMD3(第三次相互変調歪み)特性を提供します。さらに、500 MSPS動作時の消費電力は 700 mW(ミリワット)と少ないため、システムの信頼性を向上すると同時に、基地局の高チャネル密度化を実現できます。『DAC5687』はTIのDACファミリに加えられた新製品であり、自由度の高い動作モードを備えています。また前世代の『DAC5686』とピン互換であるため、システムのアップグレードも容易です。

TIのハイスピードDACグループ・マネージャのマイク・ウォーカー (Mike Walker) は次のように述べています。「TIは引き続き、3G基地局メーカー各社からの高まる要求に対応する、柔軟でかつ高性能、低消費電力なアナログ製品を供給していきます。このたびの『DAC5687』の発表によって、基地局メーカー各社が最新の標準規格により容易に適応できるようになるとともに、それらの厳しい要件を満足するTIの包括的な製品系列をさらに拡張したことに喜びを感じます」

TIはワイヤレス・インフラストラクチャ向けに最適化されたアナログおよびDSP製品をはじめとする、業界で最も充実した基地局OEMメーカー向けのシグナル・チェーン・ソリューションを供給しています。ワイヤレス市場における20年に渡る経験を基に築き上げられたTIのエンドツーエンドのアプローチによって、お客様は製品やサービスの差別化のために開発時間やコストを充てることができます。TIはこの『DAC5687』に加え、新型の広帯域クレスト・ファクタ・リダクション・プロセッサである新製品『GC1115』やDSPの『TMS320TCI6482』をはじめとする、低消費電力のアナログ部品と高性能DSPも供給しています。

TIはワイヤレス・インフラストラクチャの基地局やその他の特定のアプリケーショでの『DAC5687』の搭載を容易にするため、このデバイスを使用する開発メーカー向けに、評価モジュール『DAC5687EVM』も供給しています。

供給と価格について
『DAC5687』は現在、サンプル供給中で、量産出荷は2005年4月に予定されています。1,000個受注時の単価は22.50ドルです。『DAC5687』の詳細ならびにTIのワイヤレス・インフラストラクチャ・ソリューションの全製品系列に関しては、 www.ti.com/dac5687pr (英文)から参照できます。

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