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TI、ネットワーキングや通信、高度な画像処理向けシステムのコストを大幅に削減する新型『TMS320C64x』DSPを発表

2005年02月17日

~統合ペリフェラルとメモリを搭載した720MHz動作の『TMS320C6412』DSPの出荷を開始~

~統合ペリフェラルとメモリを搭載した720MHz動作の 『TMS320C6412』DSPの出荷を開始~

SCJPR-05-015 2005年2月17日

テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は本日、高性能DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)アプリケーションの性能と価値を飛躍的に向上する、720MHz(メガヘルツ)動作の『TMS320C6412』DSPを発表しました。『C6412』は統合ペリフェラルとオンチップ・メモリを効果的に組み合わせた高性能チップです。同製品はテレコム・インフラストラクチャやネットワーキング、高解像度の画像処理といった分野の強いニーズに対応し、総体的なシステム・コストおよびボード・スペースを削減します。また、『TMS320C6000™』シリーズDSPと100%のコード互換性を持ち、TIの確立されたソフトウェアやツールが使えるだけでなく、業界最大のサードパーティDSPデベロッパー・ネットワークの支援も受けることが可能で、システム開発の簡素化と市場投入期間の短縮を実現します。本件に関する詳細は www.ti.com/c6412720pr (英文)から参照できます。

より低コストで性能を倍増
『C6412』DSPの高性能と低コストにより特にメリットを持つシステムとして、VoP(Voice over Packet)サーバやビデオ・サーバなどのネットワーク・アプリケーション、業務用イメージングや外観検査システムなど高解像度の産業用画像処理アプリケーション、プリンタやスキャナ、コピー機、ファックス機などの事務機器が挙げられます。

このようなアプリケーションの設計を行う顧客各社は、通信/ネットワーキング用インフラストラクチャのチャネル密度を高めたり、高性能画像処理アプリケーション向けに処理能力を高めたりするため、DSP性能の向上を強く望んでいます。今回発表した720MHz動作版の『C6412』DSPは、優れたDSP性能を低コストで提供し、TIの『C6412』戦略をさらに推進するものです。TIが誇る高性能DSPコア・アーキテクチャと先進の130nm CMOSプロセス技術を採用し、16ビット、2,880MMAC(28.8億積和演算/秒)に迫る性能を達成しています。イーサーネットMAC(メディア・アクセス・コントローラ)やPCIインタフェースを搭載する高性能『C6412』により、高性能マルチチャネル通信システムで使われている複数個のDSPを、一つの『C6412』で置き換えることが可能になりました。このように大幅な統合が可能なことからボード・コストは大きく削減され、サービス・プロバイダ向けの機器価格も低下し、最終的には消費者にも低コスト製品の供給が可能になります。

豊富なペリフェラルとオンチップ・メモリ
高性能な『C6412』アーキテクチャを補完するものとして、本デバイスには、外付け部品とボード・スペースを削減しつつ設計の柔軟性と高速データ・スループットを提供するさまざまなペリフェラルが統合されています。統合された機能としては、Ethernet MAC(メディア・アクセス・コントローラ)、PCIポート、ホストポート・インターフェイス(HPI)、拡張ダイレクト・メモリ・アクセス(EDMA)コントローラ(最大64の独立チャネルをサポート)、64ビットの外部メモリ・インターフェイス(EMIF)などがあります。また、高速処理を行うため、大容量のオンチップRAMと256Kバイトのレベル2キャッシュも搭載しています。

供給と価格について
720MHz動作の『TMS320C6412』DSPは、既に量産出荷されている500MHz版、600MHz版の上位互換製品です。現在、サンプル出荷中であり、量産は2005年第2四半期を予定しています。720MHz量産品に対する受注も開始しています。10,000個受注時の単価は、500MHz版が37.95ドルより、720MHz版が63.99ドルより設定されています。

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