
世界の人々の健康のために、最先端の科学を追求し、より良い社会の実現を目指す社員の想いを紹介します

閉経。これは世界中の女性に自然に訪れる症状です。しかし、これまで、あまり話されることがなく、誤解も多くありました。最近では、閉経が女性の心身に与える影響が少しずつ理解されるようになっていますが、職場では依然として大きな課題があります。それは、職場環境において、閉経に対する根深い偏見が潜在しているということです。
アステラスによる「閉経体験とその受け止め方に関する研究」では、6か国13,800人の声を調査しました。その結果、閉経を迎える女性たちが職場で今なお多くの障壁や差別に直面していることが明らかになりました。
この研究結果は、閉経が職場に与える広範な影響を明確に示しています。実際、閉経を経験した女性の12人に1人が、キャリアにおいて閉経を理由に差別を受けたと感じていることが明らかになりました1。

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この統計は、閉経に伴う課題が単なる個々の症状にとどまらないことを示しています。昇進の機会や経済的な安定、そして職場における心身の健やかさにも影響を及ぼしています。さらに、その影響は個人だけでなく、組織全体にも広がっています。生産性の低下や欠勤の増加、そして貴重な人材の流出といった形で、組織にも大きな損失をもたらしているのです。
アステラスでは、多様性を尊重し、思いやりのある企業文化を築くことに取り組んでいます。私たちは、閉経を経験する女性たちが直面する偏見や、その影響について理解を深めるよう努めています。また、影響を受けている方々の声に耳を傾け、コミュニティと協力しながら、より良い理解を進めていきたいと考えています。
中等教育学校の副校長である Bridget Perks(以下、ブリジット)は、閉経を経験した自身の体験を通じて、制度的な変革と職場文化の見直しが急務だと訴えています。「閉経の症状は日常生活に大きな影響を与えることがあり、特にキャリアの絶頂期には、それが大きな妨げになることもあります」とブリジットは語ります。「閉経を経験する女性に対する差別は、職場において依然として根強く残っています。包括的な支援体制が整わない限り、この問題は続いてしまうでしょう。女性は黙って苦しむ必要はありません。雇用主には、閉経についての理解を深め、支援が受けられる環境を整え、女性が安心して声を上げられるようにする責任があります」
この研究は、こうした差別が世界的な現象であることも明らかにしています。ただし、その程度には国ごとに違いがあります。
アステラスではこの重要な課題を認識し、「閉経に配慮した職場づくりを推進する誓約(Pledge to Champion a Menopause-Inclusive Workplace)」というグローバルな取り組みを開始しました。このプログラムは、アステラスの社員全員が閉経に関する偏見をなくし、閉経を理解し支え合う文化を育むことを目的としています。具体的には、閉経に関する指針の提示や啓発キャンペーン、新たな情報リソースの提供、そして外部の専門家によるマネジャーや従業員向けの研修などを通じて、閉経を迎える社員が尊重され、安心して働ける職場環境を整えることを目指しています。
「私たちの職場では、ようやく閉経についてオープンに話し合えるようになってきました。そのおかげで、職場の雰囲気が大分変わってきたと実感しています」と、日本でアステラスのペイシェントパートナーシップをリードし、この誓約を推進している北濃直美は語ります。「この誓約は、アステラスでの長期的な取り組みとして続けていくことが非常に重要です。これはただの方針ではなく、個々の社員を支え、一人ひとりが理解され、声を上げやすくし、キャリアの中で力を発揮できるようにするための継続的な取り組みです。私たちは、すべての社員が職場で支えられていると感じられる環境をつくりたいと考えています」
アステラスは、これからも女性の健康に関わるコミュニティと協力し、閉経を経験する人々の生活に前向きな変化をもたらすための取り組みを続けていきます。
1 Astellas Data on File. Menopause Experience and Attitudes Study. 2025. *The Menopause Experience & Attitudes Study was organized and funded by Astellas Pharma Ltd. The Study was conducted by Opinium during December 2024 - January 2025.