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setidegrasib(ASP3082) KRAS G12D変異陽性転移性膵腺がん患者を対象とした国際共同第III相試験を開始
2026年04月15日

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:岡村 直樹、以下「アステラス製薬」)は、setidegrasib(ASP3082)について、KRAS G12D変異陽性転移性膵腺がん(pancreatic ductal adenocarcinoma:PDAC)患者の一次治療を対象に、mFOLFIRINOXまたはNALIRIFOXとの併用療法の有効性および安全性を評価する第III相試験において、最初の患者への投与を開始しました。

 KRAS G12D変異は、PDAC患者の約40%に認められ、治療成績が不良であることが知られていますが1、現在、KRAS G12D変異を標的とする承認された治療法は存在しません。

 setidegrasibは、アステラス製薬が独自に創製したKRAS G12D変異体を標的とする新規のタンパク質分解誘導剤です2。変異したKRAS G12Dタンパク質とE3リガーゼに選択的に結合し、疾患の原因となるタンパク質の分解を促進するようにデザインされています3。第I相試験では、想定していた作用機序に合致したKRAS G12DおよびE3リガーゼに対するsetidegrasibの作用が確認されました4。非盲検第I相試験の結果がNew England Journal of Medicineに掲載されており、こちらからアクセス可能です5

アステラス製薬の研究開発担当CRDO(Chief Research & Development Officer)の谷口 忠明は、「KRASは数十年にわたり、克服が困難な腫瘍促進因子として認識されてきました。特にKRAS G12Dは、複数のがん種において高いアンメットメディカルニーズが存在する標的です。KRAS G12Dを標的としたタンパク質分解剤であるsetidegrasibを第III相試験へ進めることができたことは、アステラス製薬にとって重要なマイルストーン達成であり、私たちの標的タンパク質分解誘導剤領域における高い専門性と研究開発能力に対する戦略的投資の価値を示すものです」と述べています。

 今回の無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験において、KRAS G12D変異が確認された転移性PDAC患者を対象に、setidegrasibと、mFOLFIRINOXまたはNALIRIFOXの併用療法の有効性および安全性を評価します6。主要評価項目は全生存期間であり、主な副次評価項目には無増悪生存期間および安全性が含まれます6。本試験では、複数の国において600人以上の患者を組み入れる予定です6

以上

setidegrasib(ASP3082)について
setidegrasibは、アステラス製薬が独自に創製した標的タンパク質分解剤で、がんにおいて最も一般的なKRAS変異サブタイプの一つであるKRAS G12D変異体を標的としています7。setidegrasibは、KRAS G12D変異陽性の転移性または局所進行性切除不能な固形がん患者を対象とした、初めての臨床試験である非盲検第I相試験で評価されました。当該試験には、進行性膵腺がん、大腸がん、非小細胞肺がんの患者が含まれています4,8。第I相試験の詳細については、NCT05382559を、膵腺がん(PDAC)患者を対象とした第III相試験の詳細については、NCT07409272をご覧ください。

setidegrasibの安全性および有効性は、現在実施中の臨床試験で検討されている治療法については、いまだ確立されていません。また、setidegrasibが規制当局の承認を取得し、治療法として商業的に利用可能となる保証はありません。

アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えることを目指すグローバルライフサイエンス企業です。私たちは、がんや、眼科・泌尿器疾患、免疫、ウィメンズヘルスなどの多様な領域において、革新的な治療法を提供しています。研究開発プログラムを通じて、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域において新たなヘルスケアソリューションを開拓しています。
アステラス製薬の詳細については、www.astellas.comをご覧ください。

注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さまざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。

参考文献
1. Buscail, L., Bournet, B. & Cordelier, P. Role of oncogenic KRAS in the diagnosis, prognosis and treatment of pancreatic cancer. Nat Rev Gastroenterol Hepatol 17, 153–168 (2020). https://doi.org/10.1038/s41575-019-0245-4
2. Astellas Pharma Inc. Primary focus: targeted protein degradation. Astellas. Available at: https://www.astellas.com/en/science/research-and-development/primary-focuses/targeted-protein-degradation. Accessed March 2026.
3. Yoshinari T, Nagashima T, Ishioka H, et al. Discovery of KRAS(G12D) selective degrader ASP3082. Commun Chem. 2025;8:254. https://doi.org/10.1038/s42004-025-01662-4
4. Park W, Kasi A, Goldman JW, et al. Phase 1 evaluation of ASP3082, a first-in-class selective protein degrader, in patients with KRAS G12D-mutant pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC): pharmacokinetics (PK) and biomarker insights [Abstract 775]. J Clin Oncol. 2026;44(2_suppl):775. https://doi.org/10.1200/JCO.2026.44.2_suppl.775
5. Park W, Kasi A, Spira AI, et al. Setidegrasib in advanced non–small-cell lung cancer and pancreatic cancer. N Engl J Med. Published online March 25, 2026. doi:10.1056/NEJMoa2600752
6. A phase 3, double-blind, placebo-controlled, randomized study to assess the efficacy and safety of ASP3082 in combination with mFOLFIRINOX or NALIRIFOX as first-line treatment in participants with KRAS G12D mutated metastatic pancreatic adenocarcinoma. ClinicalTrials.gov. Identifier: NCT07409272. U.S. National Library of Medicine. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT07409272
7. Lee JK, Sivakumar S, Schrock AB, et al. Comprehensive pan-cancer genomic landscape of KRAS-altered cancers and real-world outcomes in solid tumors. npj Precision Oncology. 2022;6:91.
8. Park W, Kasi A, Spira AI, et al. 608O Preliminary safety and clinical activity of ASP3082, a first-in-class, KRAS G12D selective protein degrader in adults with advanced pancreatic (PC), colorectal (CRC), and non-small cell lung cancer (NSCLC). Ann Oncol. 2024;35(suppl 2):S486-S487. doi:10.1016/j.annonc.2024.08.675.

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