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アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、Pfizer Inc.(本社:米国ニューヨーク州、以下、「Pfizer」)*と共同で開発を進めている抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate:ADC)であるPADCEVTM(一般名:エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え))とMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)の抗PD-1抗体Keytruda®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))の併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に適応のある筋層浸潤性膀胱がん(Muscle Invasive Bladder Cancer:MIBC)患者を対象とした術前術後の補助療法として、欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)が適応追加に関する申請を受理した旨の通知を受領しました。
本申請は、第III相EV-304試験(KEYNOTE-B15試験)の結果に基づくものです。EV-304試験において、併用療法群は術前補助化学療法群(ゲムシタビンとシスプラチン)(以下、「術前化学療法群」)と比較して、再発、病勢進行または死亡のリスクを47%減少させました。また、併用療法群は術前化学療法群と比較して、死亡リスクを35%減少させました1。
手術時の病理学的完全奏効(pathological Complete Response:pCR)率に関しては、併用療法群が55.8%、術前化学療法群では32.5%でした1。年齢、性別、PD-L1の発現状況、病期、地域を含む事前に規定された全てのサブグループにおいて、一貫した有効性が示されました1。EV-304試験における併用療法群の安全性は、既存のレジメン(治療計画)で知られているプロファイルと同様であり、新たな安全性シグナルは認められませんでした1。
欧州では毎年224,000人以上が膀胱がんと診断されており2、その中でもMIBCが約30%を占めています3。MIBC患者の約半数が、手術後に再発を経験するとされています4。
2025年12月、EMAはシスプラチン不適応のMIBCを対象とした、術前術後の補助療法としての本併用療法の適応追加に関する承認申請を受理しました。シスプラチン適応および不適応のMIBCを対象とした適応追加について、規制当局による審査が継続中です。
本件によるアステラス製薬の通期業績への影響は、通期(2026年3月期)連結業績予想に織り込み済みです。
以上
PADCEVTM(エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え))について
エンホルツマブ ベドチンは、ほぼ全ての尿路上皮がん細胞に発現し、細胞間の接着に関連するタンパク質であるネクチン-4を標的とするファーストインクラスのADCです7。非臨床試験データから、エンホルツマブ ベドチンの抗腫瘍活性は、がん細胞上でエンホルツマブ ベドチンがネクチン-4に結合して標的細胞内に取り込まれると細胞障害性物質であるモノメチルアウリスタチンE(Monomethyl auristatin E:MMAE)が放出され、細胞増殖抑制(細胞周期停止)および細胞死(アポトーシス)が生じることによることが示唆されています7。
エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブまたはベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmphの併用療法は、米国においてシスプラチン不適応の筋層浸潤性膀胱がんに対する術前術後の補助療法として承認されています。
本併用療法は、シスプラチン適応の有無に関わらず、局所進行性または転移性尿路上皮がん(locally advanced or metastatic urothelial cancer:la/mUC)に対する治療法として、米国、日本を含む世界各国で承認されています。欧州においては、白金製剤適応のla/mUC患者に対する治療法として承認されています。また、エンホルツマブ ベドチンは、PD-1/PD-L1阻害剤および白金製剤を含む化学療法による治療歴のあるla/mUC患者、またはシスプラチン不適応でこれまでに治療歴のあるla/mUC患者に対する単剤療法としても承認されています。
EV-304試験について
EV-304試験は、シスプラチンを用いた化学療法に適応のあるMIBC患者を対象に、術前術後の補助療法としてエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法と、術前補助化学療法(ゲムシタビンとシスプラチン)を比較評価する、非盲検無作為化第III相試験です。被験者は、併用療法群、術前化学療法群に無作為に割り付けられました。いずれの群においても、膀胱摘除術が実施されました。エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法は、手術前後に分けて実施され、エンホルツマブ ベドチンは計9サイクル、ペムブロリズマブは計17サイクル投与されました6。
主要評価項目は、併用療法群と術前化学療法群を比較した無イベント生存期間(Event-Free Survival:EFS)です。これは、次のいずれかのイベントの最初の発生までの時間として定義されます:膀胱全摘除術(Radical Cystectomy: RC)を妨げる病勢の進行、残存病変を有する患者がRCを受けられなかった場合、手術時の肉眼的残存病変、画像検査および/または生検によって評価された局所または遠隔の再発、原因を問わない死亡。主な副次評価項目は、全生存期間(Overall Survival:OS)ならびにpCR率です6。
EV-304試験の詳細は、www.clinicaltrials.gov.を参照ください。
アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えることを目指すグローバルライフサイエンス企業です。私たちは、がんや、眼科・泌尿器疾患、免疫、ウィメンズヘルスなどの多様な領域において、革新的な治療法を提供しています。研究開発プログラムを通じて、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域において新たなヘルスケアソリューションを開拓しています。
アステラス製薬の詳細については、www.astellas.comをご覧ください。
Pfizer、MSDとの提携について
Seagenとアステラス製薬は、治療歴のない転移性尿路上皮がん患者を対象に、PADCEVTM(エンホルツマブ ベドチン)とMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)のKEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)の併用療法を評価するために、臨床開発の提携契約を締結しています。既にご案内した通り、2023年12月14日にPfizerはSeagenの買収を完了しました。KEYTRUDA®はMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの子会社であるMSDの登録商標です。
注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さまざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。
お問い合わせ先:
アステラス製薬株式会社
広報
TEL: 03-3244-3201
参考文献
1. Neoadjuvant and adjuvant enfortumab vedotin plus pembrolizumab for participants with muscle-invasive bladder cancer who are eligible for cisplatin: randomized, open-label, phase 3 KEYNOTE-B15 study. Abstract #LBA630. 2026 American Society of Clinical Oncology Genitourinary (ASCO GU) Congress.
2. European Association of Urology. EAU Guidelines on Muscle-invasive and Metastatic Bladder Cancer – Epidemiology, Aetiology and Pathology. Available at: https://uroweb.org/guidelines/muscle-invasive-and-metastatic-bladder-cancer/chapter/epidemiology-aetiology-and-pathology. Last Accessed: March 2026
3. Bladder Cancer Awareness Network. What is Muscle Invasive Bladder Cancer? Available at: https://bcan.org/what-is-muscle-invasive-bladder-cancer/. Last Accessed: Last Accessed: March 2026
4. Squires P, Cook EE, Song Y, Wang C, Zhang A, Seshasayee SM, Rogiers A, Li H, Mamtani R. Treatment Patterns, Disease Recurrence, and Overall Survival in Patients with Muscle-Invasive Bladder Cancer after Radical Cystectomy: A Population-Level Claims-Based Analysis. Clinical Genitourinary Cancer. 2025 Nov;102466. https://doi.org/10.1016/j.clgc.2025.102466.
5. Challita-Eid PM., et al. Enfortumab vedotin antibody-drug conjugate targeting nectin-4 is a highly potent therapeutic agent in multiple preclinical cancer models. Cancer Res 2016;76(10):3003-13.
6. National Institute of Health. National Library of Medicine. Perioperative Enfortumab Vedotin (EV) Plus Pembrolizumab (MK-3475) Versus Neoadjuvant Chemotherapy for Cisplatin-Eligible Muscle Invasive Bladder Cancer (MIBC) (MK-3475-B15/ KEYNOTE-B15 / EV-304) (KEYNOTE-B15). ClinicalTrials.gov identifier: NCT04700124. Available at: https://www.clinicaltrials.gov/study/NCT04700124. Last Accessed: March 2026