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2013年欧州リウマチ学会総会にて抗TNF-α抗体 「セルトリズマブ ペゴル(一般名)」の国内臨床試験における長期臨床効果の予測可能性について発表
2013年06月18日

アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)とユーシービージャパン株式会社 (本社:東京都新宿区、社長:ジョエル・ピーターソン、以下「ユーシービージャパン」、また、ユーシービーグループを総称して以下「UCB」)は両社で共同開発・商業化を進める、PEG化*1抗TNF-α(腫瘍壊死因子α)抗体「セルトリズマブ ペゴル」(一般名、日本での製品名「シムジア®」欧米での製品名Cimzia®)の関節リウマチを対象とした国内臨床試験における長期臨床効果の予測可能性について2013年6月12-15日にスペイン、マドリッドで開催されました欧州リウマチ学会総会(EULAR 2013)にて発表しましたのでお知らせいたします。 

国内で行われたメトトレキサート (MTX)併用及び非併用試験での事後解析において、治療開始12週目のDisease Activity Score*2 (DAS)28の改善効果により長期的な臨床的有効性及び関節構造破壊(mTSS値*3:modified Total Shape Score)の進行阻害がMTXや他の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)併用の有無にかかわらず予測可能であることが示唆されました。投与開始前の疾患の状況(DAS28値、C反応性タンパク(CRP)値および罹病期間)にかかわらず、12週時点で反応が得られなかった患者では1年後に臨床的寛解を達成する確率が低い傾向がみられ、より進行した関節構造破壊も認められました。

シムジア®は、世界初のPEG化抗TNF-α抗体医薬品です。本剤は、関節リウマチなどの炎症性疾患の発症や悪化に関与するTNF-αに強い親和性を示し、TNF-αの作用を選択的に阻害します。本剤は、ヒト化抗体のFc部分を除いたFab部分*4にPEGを結合させることで血中半減期が延長されるため、関節リウマチ治療において2週に1回あるいは月1回の皮下投与で効果を示します。本剤は、既に海外臨床試験においてMTX併用で、導入治療及びその後の維持治療において速やかに症状および徴候が改善し、その後も効果が維持されることが確認されています。また、関節の骨破壊の進行を抑制することも明らかにされています。シムジア®は、関節リウマチ患者さんが使いやすい形状に配慮したプレフィルドシリンジで、医師により適用が妥当と判断された場合には、自己投与も可能となっており、有効性、安全性に加え、患者さん自身による使用にも配慮した製剤で、関節リウマチ患者さんの症状改善、QOL及びアドヒアランス*5向上に重要な役割を果たすものと期待しています。

アステラス製薬とUCBは、2012年1月にシムジア®の日本における共同開発・商業化契約を締結しました。シムジア®については、同年12月にユーシービージャパンが日本において製造販売承認を取得し、2013年3月に発売されました。

*1: 抗体をポリエチレングリコール(PEG)で修飾すること
*2: 関節リウマチの疾患活動性をスコア化した指標
*3: 関節構造破壊の進行をスコア化した指標
*4: 抗体はY字に似た構造を持ち、上部のFab(抗原認識部位)と下部Fc(補体結合部位)に分かれている
*5: 患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること

 
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