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高性能コンピューティング・システムの開発を迅速化 日本TI、新しいKeyStone SoCおよび評価モジュールを発表

DSP+ARM Cortex-A15 マルチコアおよび高速ペリフェラル群が 最適なコンピューティング・ソリューションを低消費電力で提供

2013年11月18日

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2013年11月18日

日本テキサス・インスツルメンツは、演算処理能力重視のアプリケーション向けに、KeyStone™ 『66AK2Hx』SoC(System-on-Chip)製品である『66AK2H14』およびEVM(評価モジュール)を発表しました。HPC(高性能コンピューティング)システムの設計に『66AK2H14』を使うことで、10Gbpsイーサネットスイッチを含む高速オンチップ・インターフェイス群が統合され、 全体的な基板実装面積の縮小、部品点数とシステム・コストおよび消費電力の削減が可能になります。『EVMK2H』 評価モジュール により評価およびベンチマーク・テストが迅速、かつ容易になります。『66AK2H14』 SoCは、307 GMACS/153 GFLOPS 、および19600 DMIPSの ARM性能という、業界最先端の数値演算DSP性能を提供し、ビデオ監視、レーダー処理、医療用画像処理、マシン・ビジョンおよび地質探査をはじめとした広範囲のアプリケーションに最適です。

HP社のハイパースケール・ビジネス、バイスプレジデント兼総責任者のポール・サンテラー氏(Paul Santeler)は次のように述べています。「現在、お客様各社は、計算能力重視の処理負荷に対応するために、より少ないエネルギー、かつより小さい実装面積で、より高い性能を必要としています。TIは、当社の新しいMoonshotサーバー製品の迅速な開発において、HPのMoonshotエコシステムのパートナーとしても取り組んでいただきました。TIのKeyStoneデザインは複数の製品分野に渡って新しい機能を提供し、無線通信および地質探査の革新を加速していくと確信しています」

TIの新しい10Gbps Ethernet DSP + ARM SoC
『66AK2H14』は、『66AK2Hx』高性能SoC製品ファミリーの最新製品であり、ARM Cortex™-A15 MPCore™ マルチコア・プロセッサのほか、最新固定・浮動小数点『TMS320C66x』マルチコアDSPを統合しています。『66AK2H14』は、他に例のない性能 (最大9.6 GHzのDSP能力)と同時に、業界をリードするパッケージサイズ、重量、および消費電力も提供します。さらにPCIe、 RapidIO、 Hyperlink、 1Gbpsおよび10Gbps イーサネット等の高速インターフェイス群により最大154Gbpsの総合I/Oスループットを実現します。これらのインターフェイスは多重化されておらず、すべて独立していることから、妥協のない高性能と大幅に高い柔軟性を実現します。

開発とデバッグを簡素化するTIのツール群およびソフトウェア
TIでは、設計の簡素化に役立つ、組込HPCシステム向けの高度に最適化されたソフトウェアのほか、『EVMK2H』評価モジュールによる開発およびデバッグツールを1,000ドル未満で供給しています。『EVMK2H』は、『66AK2H14』 SoC、ステータス表示用LCD、1Gbps Ethernet RJ-45インターフェイス2ポート そして、オンボード・エミュレーションなどを搭載しています。オプションで別売りのEVMブレークアウト・カードは、10Gbps Ethernet オプティカル・インターフェイスを2系統搭載しており、20Gbpsのバックプレーン・コネクティビティおよび、オプティカル・ワイヤレート・スイッチング機能を実現します。

『EVMK2H』には、TIのマルチコア・ソフトウェア開発キット(MCSDK)が付属されており、量産対応ソフトウェアによる迅速な開発が実現できます。MCSDKには、プラットフォーム向けドライバ、最適化されたライブラリおよびデモンストレーションなどが含まれており、製品開発の簡素化および市場投入期間の短縮を実現します。

高性能システム設計を補完するアナログ製品を供給
TIでは、『66AK2H14』 SoCをベースとした設計のシステム性能向上に役立つ、電源管理およびアナログ・シグナル・チェーン向けの幅広い構成部品を供給しています。例えば『TPS53xx』FET内蔵 DC/DCコンバータ製品は、軽負荷時においても業界最高レベルの電力変換効率を提供します。またダイナミック・ボルテージ・コントロール機能を備えた『LM10011』 VIDコンバータは、システムの消費電力の削減に役立ちます。『CDCM6208』低ジッタ・クロック・ジェネレータは、外付けバッファ、ジッタ・クリーナーおよびレベル・トランスレータが不要です。


供給および価格について
現在、TIの『EVMK2H』は出荷中で、販売特約店またはTI eStoreから、単価(参考価格)997ドルで供給されます。『66AK2Hxx』SoC製品ファミリーは、TIのMCSDK内で配布するLinuxのほかに、Wind River® Linuxも利用可能です。Green Hills® INTEGRITY® RTOS およびWind River VxWorks® RTOSのサポートは、それぞれ年末までに利用可能となる予定です。『66AK2H14』 SoC の1,000個受注時の単価(参考価格)は、330ドルから設定されています。10Gbps イーサネットブレークアウト・カードは、Mistralから供給される予定です。

Embedded Technology 2013に出展
TIは、11月20日~22日にパシフィコ横浜にて開催されるET展 (Embedded Technology 2013)で『EVMK2H』評価モジュールを展示します。TIの豊富な組込み製品やコネクティビティ製品をデモやプレゼンテーションを通じてご紹介します。ぜひお越しください。

ET展のご案内  (TIブース:D-45)

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